秋の味覚「サンマの塩焼き」をおいしく食べるには? 下ごしらえを「塩」と「料理酒」で作り比べてみた
秋の旬魚といえばサンマ! 塩で焼くのが定番ですが、実は料理酒を使うとおいしく仕上がるそうなんです。どう変わるのか実際に作り比べてみると、それぞれの違いがよく分かりました。
塩で下ごしらえをしてみた
まずは、筆者がいつもサンマの塩焼きを作るときのやり方を。サンマの重量の1%程度の塩を満遍なく振り、指で全体にしっかりなじませます。そのまま10分ほど放置。
サンマから出た水分をキッチンペーパーで優しくふき取ります。
料理酒で下ごしらえをしてみた
塩と同時進行で、先ほどのWebサイトを見ながら料理酒での下ごしらえをスタート。やり方はとても簡単です。
・魚1尾につき「日の出 料理酒」大さじ2を目安に満遍なくかけ5~10分置く
・魚を取り出し、キッチンペーパーなどで水気をしっかりふき取る
こちらも両面しっかり料理酒をなじませます。振りかけた後に置く時間は、塩に合わせて10分にしました。
後はいつものように焼くだけ! 予熱時間を含め、グリルで両面を合計16~17分焼きます。
数分たち、どちらも煙と音を立てて焼かれていく様子が見えます。右の塩サンマからは塩の結晶が浮かんできました。料理酒サンマの方は早くも焼き色が付き始めています。
サンマが焼けました! 味の違いは?
いよいよサンマが焼けました! 塩サンマの方は焼きムラがあるのに対し、料理酒サンマの方は全体的に良い色が付いています。
まず、どちらも生臭さはまったくありません。塩焼きの方はいつも食べている「サンマの塩焼き」。身がキュッと引き締まり、塩味がほんのり付いていてジューシーです。ただ、場所によっては塩味が薄い部分も。大根おろしにしょうゆをかけて食べてちょうど良い感じです。
料理酒サンマの方は、塩サンマと比べると身がふっくら! 柔らかさが感じられます。塩サンマに比べると塩味は薄めですが、味のムラがなく全体にしっかりしみ込んでいるような印象を受けました。
塩と料理酒、それぞれで下味をつけたサンマ。実際に作り比べてみると、両者の違いがよく分かりました。以前、
「魚の“生臭さ”を取るにはどうしたらいい?」という記事で塩・酢・お湯の3種類を試してみたのですが、今後は魚の下ごしらえに料理酒を率先して使っていきたいと思ったくらいです。
ただ個人的に、料理酒だけでは塩味が薄いように感じました。できればサンマを焼くときは料理酒で準備をし、焼く直前に軽く塩を振るのがよいのでは……という印象。身はふっくら、程よい塩味が楽しめるといういいとこどりです。人それぞれ好みがあるので、ぜひ皆さんも試してみてはいかがでしょうか。
この記事の筆者:田窪 綾 プロフィール
調理師免許を持つフリーライター。総菜店やレストランで8年ほど勤務経験あり。食分野を中心に、Webや雑誌で取材やインタビュー記事作成、レシピ提案などを行う。
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