もうすぐ3月、いよいよ春の到来です。スーパーなどの食料品店でも菜の花やスナップエンドウなど、春に旬を迎える野菜が店頭に並ぶようになってきました。この時季になると“新”や“春”と名がつく野菜もよく目にしますよね。
例えば、新じゃが、新玉ねぎ、春キャベツ。これらは、“いつも”のじゃがいもや玉ねぎ、キャベツとどう違うのでしょうか? 調理師免許を持つグルメライターの筆者が、それぞれ詳しく解説します。
じゃがいもと「新じゃが」の違いって?
通年出回っているじゃがいもは収穫後に一定期間貯蔵してから出荷されますが、これは熟成のため。時間を置くとデンプンは糖に変わり、ねっとりとした舌触りとほんのりとした甘みを蓄えることができるのです。
一方で新じゃがは貯蔵することなく、収穫してすぐに出荷されます。通常のじゃがいもと品種は同じですが、コロコロと小ぶりのサイズで水分を多く含んでいます。
皮が柔らかく薄いので、むかずにそのまま調理ができるのも特徴の1つ。皮ごと素揚げにしたり、電子レンジで加熱してじゃがバターにしたり、ベーコンと炒めたりと、シンプルな調理法でもそのおいしさが堪能できます。また新じゃがは煮崩れしにくいため、煮物はもちろん、スープなどにもおすすめです。
じゃがいもの緑色部分、芽が出た部分は毒素! しっかり取り除こう
通常のじゃがいも、新じゃがにかかわらず、緑色に変色したところや、芽が出てしまったものには要注意です! 緑色の部分と芽の部分には「ソラニン」や「チャコニン」という毒素が含まれており、取り過ぎると下痢や嘔吐(おうと)など食中毒に似た症状を引き起こす場合も。この毒素は加熱しても消えることがありませんので、しっかり取り除いてから調理しましょう。
>「新玉ねぎ」はふつうの玉ねぎとどう違う? 味の特徴は?
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