マスク氏によるTwitter買収劇はどこから始まったのか
最後に、アメリカ社会から世界に大きなインパクトを与えそうなTwitterを巡る一連の動きについて、ここで少しまとめておきたい。
そもそも、イーロン・マスク氏によるTwitter買収劇を振り返ると、事の発端は2019年にまでさかのぼる。Twitterの共同創業者で当時のCEOだったジャック・ドーシー氏が、ビットコインを広めるために2020年にしばらくアフリカに住むと言い出したことだった。
この話を受け、「物言う株主」として知られるヘッジファンドのエリオット・マネジメントが、Twitter社の株式の9%を購入。Twitterに不利益をもたらすとしてドーシー氏に辞任を要求するに至った。
この顛末(てんまつ)に、マスク氏が援護射撃を行った。「TwitterのCEOはジャックがいい。彼はいいやつだ」とツイートしたのである。
そして話は2021年に移る。2019年の出来事から株主などと関係があまり良くなかったドーシー氏は結局、2021年11月にCEOを辞任。後継者として、CTOだったパラグ・アグラワル氏がCEOを引き継ぐ形になった。