
前置き1:『国宝』→『ババンババンバンバンパイア』の順で見てほしい
もともと、『ババンババンバンバンパイア』は2月に公開予定でしたが「諸般の事情に鑑み、関係各所との協議の結果」という発表のもと、公開が延期されていました。『国宝』の撮影時期は2024年3月から6月、『ババンババンバンバンパイア』は2024年7月から8月なので、結果として撮影順と公開順が一致した形での公開となります。結果論かつ勝手な見方ですが、筆者個人としては、「『国宝』の後に『ババンババンバンバンパイア』の公開で良かった」と心から思えました。
なぜなら、『ババンババンバンバンパイア』での吉沢亮のコメディー演技がおかしすぎて、そちらを直前に見てしまうと『国宝』をシリアスに見ることができなくなってしまいそうだから。それほどのインパクトがあるので、これから見る人にも、ぜひ『国宝』→『ババンババンバンバンパイア』の順での鑑賞をおすすめします。
前置き2:「童貞」というワードが頻出するものの健在なコメディー
そのほかの注意点があるとすれば、「童貞」という、人によっては耳ざわりの良くないワードが頻出すること。とはいえ、下ネタはほぼそれのみで、それ以外の思春期層への対応は健全そのもの。残酷描写も後半にごくわずかにある程度で、G(全年齢)指定で全く問題ないと思えます。ちなみに、本作の予告編では思い切り「童貞」と言っているバージョンだけでなく、ファミリー向け映画の上映前に流れても問題がないように、「ピュア」という言葉に置き換えているものも用意されていました。
もちろん、この「ピュアバージョンの予告」も誠実な対応だと思いますが、これをきっかけに作品を知った人(特に小さなお子さんを連れて鑑賞を考えている人)は、「本編では“童貞”という言葉がかなり頻繁に登場する」という点も、念のため知っておいた方がよいかもしれません。