うなぎのぼりの観光客。高野山が直面する「オーバーツーリズム問題」
高野山といえば、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録され、国内のみならず、世界に広く知られるようになった。元から頻繁に高野山を訪れる参拝客だけではなく、インバウンド、とりわけフランス人には絶大の人気を誇る。「天空の宗教都市」として、信仰の対象であるとともに、観光、自然、食など多彩な魅力を発する目的地となっている。それゆえ、訪問客はうなぎのぼりに増加し、近年はオーバーツーリズムが問題化しつつある。
次に観光バスでの来訪が多く、鉄道など公共交通の利用は8%~17%にとどまる。すでに行楽シーズンにおける道路の大渋滞、駐車場不足、必ずしも広くはない道路での歩行者の安全問題、排出ガスによる汚染、さらには地元の受け入れ態勢への懸念など事態は深刻の度を深めている。
よって、少しでも訪問客の公共交通への利用を促す施策が望まれる。
知る人ぞ知る存在から脱却。「GRAN 天空」がなんば駅に乗り入れる意義
2009年7月から2026年3月まで観光列車「天空」を高野線の橋本~極楽橋駅間で、平日は1日2往復(運休日あり)、土・休日は1日3往復運行してきた。
累計で44万人の利用者があり、窓を向いた「ワンビュー座席」、森林の外気を取り入れる「展望デッキスペース」などが好評で人気列車だった。
とはいえ、大阪市内のターミナル駅に乗り入れてはいなかったので、知る人ぞ知る列車であり、さらなる魅力ある観光列車が望まれるところだった。
といっても1日2往復程度では、偶然車両に遭遇するチャンスは多くない。そこで、専用のホームを設置し(従来の1番線降車専用のりばを大改装)、「GRAN 天空」を大々的にPRすることとなった。
なんば駅には、関西空港から特急「ラピート」で到着するインバウンド客も多いので、絶好の宣伝効果となるであろう。



