世界を知れば日本が見える 第27回

なぜ日本人はX(旧Twitter)が好き? 世界と比べたSNS事情

世界各国のSNS利用状況を見ると、国によって人気のサービスが異なる点が興味深い。日本はX(旧Twitter)ユーザーが多いが、なぜだろうか。

アメリカ人の7割がアカウントを持つSNSは

海外のSNS事情をさらに見ていきたい。IT大国で世界的なSNSをいくつも世に送り出しているアメリカでは、人気のSNSはFacebookである。日本では利用者の年齢層が高いイメージだが、アメリカでは25歳から34歳の利用者数が最も多い。その登録者数は2億3900万人以上で、アメリカ人の7割がアカウントを持っている計算になる。
 

Facebook以外を見ると、ユーザー数で2位はInstagramである。その後はTikTokが続き、X(旧Twitter)はそのあとに来る。X(旧Twitter)は国民の2割ほどがアカウントを持っているとされるが、2023年に入ってからの度重なる仕様変更や名称変更などでアンチも少なくないようで、ユーザー数の変遷が気になるところである。
 

アメリカ以外では、欧州全体でもFacebookの利用者は多い。SNS利用者の80%はFacebookを使っている計算になる。次いでInstagram(9.2%)、X(旧Twitter)(4.2%)、YouTube(1.5%)が続く。

欧州のSNS利用分布(出典:StatCounter Global Stats)
欧州のSNS利用分布(出典:StatCounter Global Stats)

こうしたデータを見ていて気になったのは、日本ではX(旧Twitter)のユーザーが際立って多いことだ。X(旧Twitter)のユーザー数は世界で3億5000万人以上いるとされる。そのうち、日本(約5900万人)は世界でアメリカ(約7700万人)に次いで2番目に利用者数が多い。ただし、人口に占めるユーザーの割合は、日本がアメリカの2倍になっている。
 

>次ページ:日本人はなぜX(旧Twitter)が好きなのか
 

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

連載バックナンバー

Pick up

注目の連載

  • ヒナタカの雑食系映画論

    2024年は漫画の実写化映画の当たり年!? 『シティーハンター』など10作品から「成功の理由」を考える

  • 世界を知れば日本が見える

    もはや「素晴らしいニッポン」は建前か。インバウンド急拡大の今、外国人に聞いた「日本の嫌いなところ」

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    外国人観光客向け「二重価格」は海外にも存在するが……在欧日本人が経験した「三重価格」の塩対応

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    JR九州の新しい観光列車「かんぱち・いちろく」乗車リポ! 他の列車にはない“一風変わった体験”があった