下味を付けてフライパンで焼いてみる
レバーソテーにするため、全てに同じ味付けをしました。おろしニンニクとショウガを少々、酒としょうゆが各小さじ1です。
片栗粉を軽くまぶし、温めたフライパンで両面を色良く焼きます。
完成! レバーの生臭さがなくなったのはどの方法?
1:【牛乳に浸ける】レバーの生臭さは鼻に抜ける後味にほんの少し感じる程度。牛乳特有のとろみやまろやかさが舌に残ります。レバーを無理なくおいしく食べられる筆者や夫はその舌残りが気になりましたが、レバーが苦手な娘は逆に好印象だった様子です。
2:【氷水で洗う】レバー本来のおいしさがしっかり伝わると感じたのが氷水。後味に若干の生臭さはありますが、全体的にすっきりとした印象です。レバーの風味として許容範囲内なのでは……と感じました。
3:【酢で洗う】生臭さはほとんど感じません。さらに他の方法よりもレバーが柔らかく感じました。酸味は気にならず、むしろ調味料の1つとして完全になじんでいるようにも思えます。
4:【ゆでる】生臭さが残っています。さらに上記3つよりも合計の加熱時間が長いため、レバーが固くなってしまいました。せっかくのレバーのとろりとした食感や風味が失われているように思えます。
結果……牛乳は確かに効果あり。レバーが苦手な人には特におすすめ。オールラウンドで使えるのは氷水。好みや調理法によって変えるのも◎
レバーの生臭さを減らす下ごしらえの方法を、4種類試してみて分かったこと。個人的な見解ですが、生臭さを消すのに最適だと感じたのは「氷水」です。レバー本来の味わいがしっかり感じられるので、どんな調理法にも合いそう。下ごしらえの時間も短くて済むため、急いでいるときにもおすすめです。
「お酢」は浸けているとレバーの色が変色しますが、肉自体が柔らかくなり、さらに風味も増します。炒め物などで味に深みを出したいときに向きそうです。
「牛乳」はレバーにまろやかさが足されるため、レバーの風味が苦手な人には良いかもしれません。
最後の「ゆでる」は、下ごしらえ後も生臭さが1番残っており、さらに加熱時間の長さによる食感の変化が残念に感じられました。また、今回のようなソテーではなく、ゆでて裏ごしするレバーパテや、ゆっくり火を通す甘露煮など、メニューによって利用できそうです。
レバーには、ビタミンAが多く含まれています。しかし、摂取し過ぎには注意。厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」にもあるように、ビタミンAを過剰に摂取すると、頭痛などの症状を引き起こす場合があります。1日の摂取基準は、焼き鳥のレバー1本分でも多いほど。1カ月に1~2度食べる程度にとどめておくのが良さそうです。
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【参考サイト】
・日本人の食事摂取基準(2020年版)各論 ビタミン(脂溶性ビタミン)