野球が人気なはずのアメリカでも……
ところが、野球の発祥の地といわれるアメリカでも、最近では人気に陰りが見られる。米名門ハーバード大学の公式ニュースサイト『Harvard Gazette(ハーバード・ガゼット)』は、アメリカ国内でのテレビやストリーミングによる収益を元にアメリカ国内での人気スポーツをリストにしているが、最も収益が多いのはアメリカンフットボールで、104億6000万ドル(約1兆4000億円)。
アメリカンフットボールに次いで収益が高いのは、NBAで知られるプロバスケットボールで、その額は26億67000万ドル(約3500億円)ほど。その次は、意外にも、イングランドのサッカープレミアリーグで、大リーグはその後に続く。
米ワシントンポスト紙の調査では、成人で野球が好きと答えたアメリカ人の数は11%で、アメリカン・フットボールの34%に遠く及ばなかった。この傾向の背景には、アメリカで今、若者層を中心にサッカーやF1といった欧州のスポーツが人気になっていることもある。
記事では大リーグの人気低迷について、ハーバード大学名誉教授のステファン・グレイザー氏が、若者世代を中心に野球離れが起きているとして、「もっとプレーに動きのあるスポーツを望む若者層にとっては、野球の試合のペースは魅力的ではない」とコメントしている。