世界を知れば日本が見える 第18回

年俸ランキングでも明らか? 「WBC」が海外で話題になっていないワケ

日本では連日話題になっている「WBC」だが、実は本場アメリカも含め海外ではそれほど話題になっていない。その理由は……。

野球が人気なはずのアメリカでも……

ところが、野球の発祥の地といわれるアメリカでも、最近では人気に陰りが見られる。米名門ハーバード大学の公式ニュースサイト『Harvard Gazette(ハーバード・ガゼット)』は、アメリカ国内でのテレビやストリーミングによる収益を元にアメリカ国内での人気スポーツをリストにしているが、最も収益が多いのはアメリカンフットボールで、104億6000万ドル(約1兆4000億円)。

アメリカンフットボール(画像はイメージ)

アメリカンフットボールに次いで収益が高いのは、NBAで知られるプロバスケットボールで、その額は26億67000万ドル(約3500億円)ほど。その次は、意外にも、イングランドのサッカープレミアリーグで、大リーグはその後に続く。
 

米ワシントンポスト紙の調査では、成人で野球が好きと答えたアメリカ人の数は11%で、アメリカン・フットボールの34%に遠く及ばなかった。この傾向の背景には、アメリカで今、若者層を中心にサッカーやF1といった欧州のスポーツが人気になっていることもある。
 

記事では大リーグの人気低迷について、ハーバード大学名誉教授のステファン・グレイザー氏が、若者世代を中心に野球離れが起きているとして、「もっとプレーに動きのあるスポーツを望む若者層にとっては、野球の試合のペースは魅力的ではない」とコメントしている。
 

>次ページ:世界で最も稼いでいるアスリート
 

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