ヒナタカの雑食系映画論 第12回

「予告詐欺」な映画とは? コナンやしんちゃん…良い意味で本編とギャップがある“歴史的な予告編”を考察

予告編と、映画本編の内容が乖離(かいり)している「予告詐欺」。その中にはネガティブな意味だけでない、良い意味でのギャップがポジティブな印象につながるものもあります。その例を紹介しましょう。※画像出典:(C)2015 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

どちらかといえば不評かも……予告のシーンが本編になかった系

ここからは、予告のシーンが本編になくて「あれ?」と思った人が多く、映画を観た人から批判的な声が寄せられたケースを紹介。とはいえ、予告だけに登場する貴重な映像として好意的に受け止めている人もいます。
 

■『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』


予告終盤のトラックにぶつかりそうになるシーンが本編にはありません。2023年7月21日公開の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』にそのシーンが登場する可能性も……?
 

■『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』 


序盤にスパイダーマンが戦い、警備員たちに「君たちに変わって仕事しているだけだよ」「これから僕は夏休みだ!」と言うシーンが本編にはありません。また、『スパイダーマン:ホームカミング』の予告でも、スパイダーマンとアイアンマンが一緒に飛んでいくシーンは本編にはありませんでした。
 

■『パラノーマル・アクティビティ3』

こちらは予告の映像のほとんどが本編で使われていなかったというケース。例えば、姉妹が鏡の前で「ブラッディマリー」を唱えるシーンは、どうやら予告のために作られたもののよう。実は、完全に異なるバージョンの映画をもう1本作れるほどの映像が残されていたのだとか。ネタバレ防止を優先して作られた予告編だと好意的に解釈することもできますが、「あのシーンこのシーンも本編にないじゃないか!」と不評の声も多かった印象です。

※公式の予告動画がないため割愛


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