ヒナタカの雑食系映画論 第12回

「予告詐欺」な映画とは? コナンやしんちゃん…良い意味で本編とギャップがある“歴史的な予告編”を考察

予告編と、映画本編の内容が乖離(かいり)している「予告詐欺」。その中にはネガティブな意味だけでない、良い意味でのギャップがポジティブな印象につながるものもあります。その例を紹介しましょう。※画像出典:(C)2015 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

国民的コンテンツのアニメ映画は予告詐欺が多い!?

※画像出典:金曜ロードショー(日本テレビ)公式Twitter
(C)2015 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

実は、映画の『クレヨンしんちゃん』『名探偵コナン』『ポケットモンスター』シリーズは、予告詐欺がファンの間で良くも悪くも話題になっています。全てを挙げていくとキリがないので、それぞれ代表的な1本だけ紹介しましょう。
 

■『クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦』


「野原一家離散」という、かなり衝撃的かつ悲劇的な文言が予告で打ち出されていますが、本編では全くそうはなっていません。いや、本編にも野原一家がギャグめいた拷問を受ける、それはそれで苦しく悲しいシーンはあるのですが……。
 

■『名探偵コナン 業火の向日葵』


怪盗キッドが「イッツショータイム!」と言って爆破させるシーンは本編にはありません。こちらの予告での飛行機は真っ白ですが、後に公開された第2弾の予告編および本編では、飛行機にラッピングがされている描写もあります。
 

■『劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕』

幻のポケモン「ルギア」が「命をかけて、かかってこい!」と言うのですが、本編ではそんなセリフはなく、ルギアは敵ではなくサトシの味方のような存在でした。なお、『ルギア爆誕』の脚本家の首藤剛志氏は、コラムで「本編にないシーンのある予告編があるとしたら、脚本が(絵コンテも)完成する前に作られたPR用としか考えられない」などと語っています。


※公式の予告動画がないため割愛


>次のページ:どちらかといえば不評かも……予告のシーンが本編になかった系

 
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