ヒナタカの雑食系映画論 第12回

「予告詐欺」な映画とは? コナンやしんちゃん…良い意味で本編とギャップがある“歴史的な予告編”を考察

予告編と、映画本編の内容が乖離(かいり)している「予告詐欺」。その中にはネガティブな意味だけでない、良い意味でのギャップがポジティブな印象につながるものもあります。その例を紹介しましょう。※画像出典:(C)2015 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

映画本編では予告編の音楽が使われていない系

続いて、有名楽曲(カバー曲)とのシンクロ具合が絶賛されていたものの、その楽曲が本編では使われていなかった予告詐欺の例を紹介しましょう。本編にその音楽が使われていなくても、大好評だったものばかりです。“百聞は一見にしかず”、その理由は観ればすぐに分かるはずなので、解説文なしで一気に挙げてみます。
 

■『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』『No Woman, No Cry』

 

■『バルド、偽りの記録と一握りの真実』(Netflix映画):『 I Am The Walrus』 


■『ワンダーウーマン1984』:『Blue Monday』

 

■『ブラック・スキャンダル』:『Till It’s Gone

 

■『ソーシャル・ネットワーク』:『Creep

 

■『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』:『WHAT'S UP』

 
こちらは本編中盤でも少し流れます。

■『スーサイド・スクワッド』:『Bohemian Rhapsody

こちらは本編でもクライマックスで少しだけ流れます。
 

■『ゴーン・ガール』(特報):『忘れじのおもかげ(She)


『ゴーン・ガール』の監督であるデヴィッド・フィンチャーの作品では、『ドラゴンタトゥーの女』の特報も特徴的。本編オープニングでもかかる、『移民の歌(Immigrant Song)』に乗せた内容が大好評でした。

また、日本独自のものでは、『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』の「究極予告」は、映画の内容と見事にシンクロした主題歌『STEALTH DIVE』と、疾走感にあふれる編集が秀逸でした。さらに、『風の谷のナウシカ』の予告(特報)で流れる主題歌も、本編では使われていないのは有名ですね。


>次のページ:情報が少なすぎるけど、それが本編のサプライズになっていて良かった系

 
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