日本よりも儲かっている香港店舗
実際、今、「東京チカラめし」は香港で日本国内よりも多い店舗を運営している。2021年6月に香港進出をして1号店を出店したところ、行列ができるほどの人気で、9月に2号店、12月に3号店を出すなど現地で人気を博している。
しかも、日本よりも儲かっている。ビジネス系のオンラインメディアが公開した記事によれば、香港の客単価は900円ほどで、日本での客単価600~700円を大きく上回る。実際、1店舗当たりの売り上げは1日30万~40万円を見込んでいたが、2倍ペースで推移しているという。
この記事に登場する同社の幹部によれば、香港は東南アジア進出のためのテストマーケティングの意味合いが強いということなので、香港でさまざまなデータが取れたことで、満を持してタイに乗り込んだのだろう。
ただ、「東京チカラめし」がこのような判断になるのもしょうがない。今や国内で牛丼は「安いニッポン」を象徴するファストフードになっている。客の多くは、少し値上げしただけでも「高い! いつから牛丼は高級品になったのだ」と嵐のようなクレームを入れる。そのため、従業員も典型的な低賃金重労働だ。「安さ」の無限ループから逃れられない。
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