ここがヘンだよ、ニッポン企業 第7回

「安いニッポン」に三行半? 国内で消滅寸前の「東京チカラめし」はなぜ海外に軸足を移すのか

牛丼チェーン「東京チカラめし」が2023年1月、タイに1号店を出店する。香港でも人気の同店だが、なぜ国内ではなく海外展開を進めるのか。その理由は……。

2022年8月に閉店した都内最後の店舗「東京チカラめし 新宿西口1号店」(出典:プレスリリース)

日本の安い賃金に見切りをつけて、海外に「出稼ぎ」に出る日本の若者が増えているが、いよいよ外食チェーンもそのような流れになったということか。
 

牛丼チェーン「東京チカラめし」が2023年1月、タイに初進出する。現地企業のON AND ON GROUP COMPANYとライセンス契約を結んで、首都バンコクに出店するのだ。
 

最盛期132店舗から、国内ではわずか2店舗に

「東京チカラめし」は、居酒屋チェーン「金の蔵」などを手掛けるSANKO MARKETING FOODSが2011年に1号店をオープン。「焼き牛丼」という新ジャンルが人気を博し、最盛期の2013年秋ごろには132店舗まで拡大した。
 

その後、続々と閉店に追い込まれ、2022年11月現在、国内に残っている店舗は千葉県鎌ケ谷市にある直営の新鎌ヶ谷店と、大阪府大阪市にあるフランチャイズの大阪日本橋店のみ。日本ではもはや消滅寸前といえる。そのため、「東京チカラめし、好きだったなあ」というファンから「復活」を期待する声も多くあったのだ。
 

だが、ファンが待ちに待った新店舗はタイ。日本よりも海外に「活路」を見い出したワケだ。「安いニッポン」に見切りをつけて、海外でワーキングホリデーなどで働く今どきの若者の姿と丸かぶりである。


>次ページ:日本よりも儲かっている香港店舗
 

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

連載バックナンバー

Pick up

注目の連載

  • ヒナタカの雑食系映画論

    染谷将太主演の映画『廃用身』がホラーよりも怖い「現実の問題」を照射している3つの理由

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    南海電鉄の新・観光列車「GRAN 天空」は“高野線の救世主”となれるか。100年ぶりサービス復活の勝算

  • どうする学校?どうなの保護者?

    修学旅行はなぜ「高い」? “ぼったくり説”は誤解か。先生の自腹や負担など、保護者が知らない裏事情

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    「移民」に冷たいのはどっちなのか? スイスの厳格過ぎる学歴選別と、日本の曖昧過ぎる外国人政策