ウクライナへスターリンクを無償提供
最近のマスク氏発の話題はまだある。今、世界的に関心が高いロシアのウクライナ侵攻と、ウクライナにマスク氏がサービスを提供しているスペースXの衛星インターネット通信サービス「スターリンク」にまつわる話である。
まず10月に入って、マスク氏はロシアのウクライナ侵攻に関して和平案をツイート。ロシアが併合を宣言した4州で住民投票を行い、2014年にロシアが強引に併合したクリミア半島をロシア領にし、クリミア半島には水の供給を約束。ウクライナは中立の立場を維持するべきだと提案した。
これにはウクライナからも、ウクライナ支持者たちからも批判が噴出。逆にロシア側からは評価する声が聞かれるなど、国際問題化した。ウクライナのゼレンスキー大統領は自身のTwitterで「どちらのイーロン・マスクがより好きか?」と投稿し、「ウクライナを支援するマスク」「ロシアを支援するマスク」と、投票を行っている。欧米の利用者が圧倒的に多いTwitterだけに、「ウクライナを支援するマスク」の数が圧倒的に多いのは言うまでもない。
この話が盛り上がると、さらにスターリンクにまで話題は及んだ。というのも、16日に「赤字なのに(中略)われわれは無料でウクライナ政府に資金を提供し続けることに」とツイートしたからだ。
スターリンクは、ロシアによる攻撃などもあってウクライナ国内のインターネットなどが不安定になったことから、ウクライナのデジタル化担当大臣で副首相でもあるミハイル・フェドロフ氏からTwitterで直々に要請され、マスク氏はサービスを無償提供してきた。
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