ヒナタカの雑食系映画論 第238回

中島健人主演Netflixシリーズ『SとX』レビュー。性に「悩んでない人なんていませんから」に大納得できる理由は

性の悩みを扱うNetflixシリーズ『SとX』は、とても真面目な作風で、クスッと笑えるユーモアもあり、センシティブな問題にも真正面から向き合った誠実な作品でした。主演の中島健人の魅力も含めて解説しましょう。

令和ならではの“推し活”の勉強も

本作がさらに面白いのは、第2話では“2次元(アニメ)への推し活”、第3話では“バーチャル(VR)セックス”という、令和ならではの話題もあり、犀川先生がそれらの“勉強”をすることでした。

例えば、第2話ではアニメのキャラクターの“推し”がいるクライアントの女子高生が登場します。彼女のためにアニメを見るというのは序の口で、看護師の犀川に“コンカフェ”へのアルバイトを命じたりします。そうしたところから推し活の楽しさ、2次元のアニメのキャラへの性愛を含む愛情を理解する過程もまた面白いのです。

そして、女子高生から聞かされた“沼”にハマるきっかけが、セックスに忌避感を持ってしまった理由、さらには“性的同意”に絡んだ問題があることもわかっていきます。そこでの学びは、劇中と同じ高校生にこそ見てほしいと心から願えたのです。

“バーチャルセックス”にハマる人の気持ちもまたわかる

さらに、第3話で扱われる“バーチャルセックス”についても、もちろん犀川先生はVRゴーグルを購入して勉強するのですが……詳細は伏せておきますが、そこでの体験や利用者同士のやりとりは「そういうものだったの!?」と驚ける面白さがありますし、あまりにハマって仕事に支障をきたしているクライアントの気持ちも“わかる”ようになっているのです。
SとX
そうしたところで、この『SとX』という作品は、性の悩みやセックスセラピストという職業のみならず、“2次元への推し活”“バーチャルセックス”といった固有の事例の偏見を少しでも解消しようとしている、実際に共感できるということが面白さであり大きな意義なのです。
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加害者側の心理を知る意義
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