ヒナタカの雑食系映画論 第238回

中島健人主演Netflixシリーズ『SとX』レビュー。性に「悩んでない人なんていませんから」に大納得できる理由は

性の悩みを扱うNetflixシリーズ『SとX』は、とても真面目な作風で、クスッと笑えるユーモアもあり、センシティブな問題にも真正面から向き合った誠実な作品でした。主演の中島健人の魅力も含めて解説しましょう。

SとX
Netflixシリーズ『SとX』ポスタービジュアル 2026年8月20日(木)より世界独占配信
Netflixシリーズ『SとX』が、8月20日より世界独占配信中。多田基生の漫画『SとX セラピスト霜鳥壱人の告白』を原作としており、中島健人が演じるのは“セックスセラピスト”です。
SとX ~セラピスト霜鳥壱人の告白~(1) (イブニングKC)
SとX ~セラピスト霜鳥壱人の告白~(1) (イブニングKC)

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性の悩み版『ブラック・ジャック』だった

セックスセラピストは多くの人にとって聞きなじみのない職業でしょうし、その字面から刺激的でセンセーショナル、はたまたポルノ的な作品を想像するかもしれません。

しかし、実際の内容は良い意味で“超大真面目”。性的なシーンや話題を露悪的に見せる内容ではありません

しかも、クスッと笑えるユーモアがふんだんで、知識欲を満たすからこそエンタメ性も存分。とても親しみやすい内容です。「基本的には1話完結型でクライアント(患者)の依頼に応えていく」ことから、個人的には「性の悩み版『ブラック・ジャック』」という印象を抱きました。
さらには、後述するように「全体を貫く大きな物語」もあり、原作からの再構成もあって「先が気になる」、イッキ見したくなる訴求力もあります。シリーズ構成・脚本を担当した吉田智子の手腕もかなり大きいでしょう。

男性や高校生にも見てほしい

何より、地上波放送ではハードルが高い、センシティブかつ切実な性の悩みについてオープンに語る内容にこそ意義があります。主演の中島健人が目玉のため、女性に訴求した内容とは言えますが、後述する理由で男性にも、さらに高校生にも見てほしいと願える内容でした。

ただ、“暴力、性描写、性暴力描写あり”として“R16+”のレーティングがされる通りのショッキングなシーンは存在します。しかし、それらはもちろん作品には必要な描写であり、数は多くなく、直接的すぎないバランスになっているので、多くの人は過度に身構えなくてもいいでしょう。

そして、本作の決め台詞は「セックスに悩んでない人なんていませんから」。これを聞いてパートナーがいない人や、または恋愛や性愛に興味がない人からは「いや自分は関係ないよ」と反論したくなるかもしれませんが、本作はそうした人も納得させる“誰もが無縁ではない問題”が描かれていたのです。内容に触れつつその理由を記していきましょう。
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ドキッとする中島健人の「よければ僕と一緒にしてみませんか」
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