ヒナタカの雑食系映画論 第170回

映画『か「」く「」し「」ご「」と「』を見る前に知りたい3つのこと。原作と監督の相性が最高である理由

『か「」く「」し「」ご「」と「』がとても素晴らしい映画でした。「便利な能力で解決しない」物語の魅力や、監督と原作の相性が最高だった理由、タイトルの意味のヒントなどを解説しましょう。(※画像出典:(C)2025 『か「」く「」し「」ご「」と「』製作委員会)

おまけ:タイトルの意味のヒントは?

また、『か「」く「」し「」ご「」と「』のタイトル表記は、一見奇妙にも思えますが、原作小説にはその意味がはっきりと書かれています。

原作を読んでほしいので、ここではあえて答えを書かないでおきますが、ヒントとしては「かくしごと」という5文字が、主要キャラクターの5人とリンクしていること。しかも「隠し事」という漢字ではなく、ひらがなで書かれていることは挙げられます。

そして、タイトルのカギかっこの最後が「閉じられていない」ことの意味は、映画を見終わればきっと分かると思います。もちろん、後から原作を読んでみて、「そういう意味もあったのか!」と気付くというのも一興でしょう。

おまけ:『きみの色』に似ている理由

また、本作にとても近い作品は、2024年公開のアニメ映画の『きみの色』です。こちらの主人公は「人の“色”が見える」という能力を持ってはいるものの、それは何かの事態を解決したりはせず、あくまで「人を魅力的に思う」様を示す、やはり「現実で誰もが感じられるもの」として表現されていました。

【関連記事】『きみの色』がもっと尊くなる5つのポイント。あえてストレスを避けた「選択を肯定する物語」である理由
 

『きみの色』の「若者はコミュニケーションにとても気を遣っている」「だけど好きという気持ちはあふれさせたっていい」というメッセージ性は、今回の『か「」く「」し「」ご「」と「』にも通じていると思うのです。ぜひ、こちらも併せて見てみてください。

この記事の筆者:ヒナタカ プロフィール
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
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