志田彩良、影山優佳、佐藤大樹など……「ドラマ掛け持ちNG」の暗黙のルールはなぜ破られた?

近年、同じ放送時期のドラマ作品に掛け持ちして出演している俳優が増えています。なぜ出演して良いのか、そもそも撮影はどうやっているのかなどを解説していきます。(サムネイル画像出典:『消せない「私」―復讐の連鎖―』公式Webサイトより)

「2作品で主演」がかなう時代に。俳優の活躍の場が広がる

今回、志田彩良さんは、『消せない「私」―復讐の連鎖―』(日本テレビ系)と『こんなところで裏切り飯』(中京テレビほか)の2作品で、連続ドラマに同時主演、さらに連続ドラマ初主演という快挙を達成しました。前述したとおり主演のかぶりはご法度ですが、『こんなところで裏切り飯』が、中京テレビというところがポイント。民放キー局の掛け持ちではないので、両局の間でOKとなったと考えられます。

志田さんは、『ドラゴン桜 第2シリーズ』(TBS系)や、『アオハライド』(WOWOW)などのドラマ、さらに『鬼ガール!!』など映画作品に出演。さまざまな役が演じられる若手俳優として注目を集めていました。

今回は、『消せない「私」』で高校時代にいじめにあい、家族や友達など大切なものをなくし人生を台なしにされた灰原硝子を担当。10年の時を経て復讐(ふくしゅう)を果たしていくストーリーで、志田さんは二面性があり不気味な硝子を熱演しています。
  片や、『こんなところで裏切り飯』はコメディー作品となり、共演する伊武雅刀さんとのコンビネーションがぴったり。志田さんが演じる小野寺真理子はとらえどころのない人物ながら魅力があり、各地の名物となる料理を紹介していきます。こわもてといわれる伊武さん演じる豪腕社長・榊原総一朗を抜群のアテンドでとりこにしていく役です。
  ドラマの内容もさることながら、硝子と真理子のキャラクターも正反対に近い別物。志田さんは丁寧に演じ分け、どちらも魅力的なキャラクターに仕上げています。今回、同クールで連続ドラマに同時主演という快挙の志田さんは、演技力の高さが評価されるでしょう。さらに、多くのメディアで紹介されたことで、両ドラマにとっても大きな宣伝効果があったはずです。

影山優佳や佐藤大樹も……複数作品に出演する若手俳優達

同じく影山優佳さんも、ドラマ『ハコビヤ』(テレビ東京系)、『春になったら』(フジテレビ系/関西テレビ)に出演中。2023年夏にアイドルグループ・日向坂46を卒業したばかりで、『ハコビヤ』はグループ卒業後で初の連続ドラマとなります。
  バラエティ番組やサッカーマニアとしてブレークしている影山さんは宣伝効果も大きく、『春になったら』と掛け持ちするメリットがテレビ局にあったことが予想されます。影山さんも両ドラマで性格の違うキャラクターを演じ、それぞれで本人が持つ癒し系の特性をしっかりと出せています。

さらに、佐藤大樹さんは、『離婚しない男-サレ夫と悪嫁の騙し愛-』(テレビ朝日系)、そして『瓜を破る〜一線を越えた、その先には』(TBS系)では主演を務めています。
  佐藤さんは、『離婚しない男』では、派手な外見で不倫の証拠集めにまい進する探偵・三砂裕を担当。『瓜を破る』では、黒髪にマスク姿で猫背、人見知りという地味な鍵谷千里を演じ、あまりに振り幅が広すぎる掛け持ちで話題を集めています。
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