最新型の車内から眺める市街地
ほどなく発車。電車は駅前広場を大きく左へカーブし、東へ向かう鬼怒通りのど真ん中を軽快に走り出した。
両側はビルが並び、都会の雰囲気。まさしく路面電車の車窓である。車内は向かい合わせ4人掛けのクロスシートが主体で、車端部には2人掛けのロングシートもある。外は猛暑だが、エアコンが効いて気持ちが良い。
紙の中吊り広告はなく、代わりにデジタルサイネージのモニター画面が並んでいる。ライトレールのPRや沿線の案内などが代わる代わる出てきて、これを見ているだけでも楽しい(記事末の動画を参照)。
街中を軽快に走る新型車両
交差点の信号やいくつかの停留所で停まりながら進むのは、従来の路面電車とあまり変わらない。10分ほどで、宇都宮大学陽東キャンパス停留所に到着。
副駅名にベルモール前とあるように、大型ショッピングセンターやシネコン(複合映画館)、温泉といったレジャー施設が集まっている。何人か下車したが、ここで座ることはできなかった。
車両基地のある平石停留所
発車すると急勾配を駆けのぼり、専用軌道となって鬼怒通りと分れる。街中を抜け、何もない空き地に高架から降りると平石停留所だ。路面電車なのにホームが2面で、それぞれ両側に線路が敷いてある。普通の鉄道の駅のようでもある。将来、快速電車を運行する予定があり、そのときはここで快速と各停の追い抜きが行われるそうだ。
停留所から分岐線があり、南側には広大な車両基地がある。さらに、トランジットセンターという交通結節点が設置され、バスやタクシーとの乗り換えがスムーズに行えるようにしている。カフェなどの店舗、公園も設置とあるが、まだこれからのようで、現時点では車両基地に隣接したライトレールの社屋以外何もなかった。