新しい都市交通システム(LRT=Light Rail Transit)として話題の「宇都宮ライトレール」は、2023年8月26日に華々しく開業した。初日は土曜日ということもあり、次の日曜日も初乗り目当ての利用客が殺到し、かなりの混乱ぶりが報道された。
筆者は大混雑を避けるため、その直後の平日に訪問したのだが、やや落ち着いていたとは言うものの始発の宇都宮駅東口停留所は相当の人出であった。それでも何とか乗車し、終点まで利用した。車内の様子や車窓、沿線の様子などをリポートしよう。
混雑した宇都宮駅東口停留所から乗車
JR宇都宮駅東口から直結している屋根付きの歩行者デッキを進むと、「ライトラインのりば(乗り場)」という真新しい表示板が見えてきた。新型車両のイラストと「LIGHTLINE Tram」という表記も添えられている。
早速エスカレータで乗り場へ。改札口はなく、そのままホームに出た。3連接の車両が横付けとなっていたが、まだ車内へは入れないようで、ホームは路面電車(以下、電車)を待つ長い行列ができていた。
次の電車まで待とうかとも考えたが、本当に時刻通り発車するかどうか分からないし、1本見送ってからといって座れる保証はない。全員が終点まで乗り通すとも思えないので、とりあえず乗車することにした。
ご当地ICカード「totra(トトラ)」でタッチ
SuicaなどのICカード、モバイルSuicaも利用できることは知っていたが、JR宇都宮駅構内にある観光案内所で、ご当地カードのtotra(トトラ)をご祝儀代わりに買ったので、それをドア横のカードリーダーにタッチして車内へ入った。
すでに満席だったが、立すいの余地もないほど満員というわけではない。大きな窓から外を眺めるには立っていれば両サイドが見渡せてよいのでは? と負け惜しみではないが納得して発車を待った。