マスク氏が目指すのはTwitterのスーパーアプリ化か
マスク氏はTwitterスペースを通じて配信されたライブにて、Twitterのクリエイターが有料コンテンツで獲得した収益を預ける、高利回りのマネーマーケット口座(MMA:米連邦政府の保険付き預金口座)を提供する可能性を示唆しました。この機能を使えば、クリエイターは有料コンテンツへのアクセス料を1ドルから徴収でき、さらにTwitterアカウントへ現金残高を保持できるとのことです。
このような金融分野への進出から推察されるのが、マスク氏によるTwitterの「スーパーアプリ化」です。
中国のウィーチャットはビデオチャット、ゲーム、写真共有、ライドシェア、決済、フードデリバリー、銀行、ショッピングなどのサービスを提供する包括的なアプリであり、中国人の生活にとってなくてはならないものとなっています。現在中国以外にはこれに相当するようなアプリは存在しておらず、マスク氏にはTwitterをそのような万能型アプリにする構想があると言われています。
一連のTwitter有料化の流れは、マスク氏によるこの壮大な構想の序章かもしれません。
福田 正人 プロフィール
ソーシャルメディアやアプリを活用したインターネットサービスについてウェブ記事を執筆。また、海外ニュースの翻訳も行う。
【おすすめ記事】
・Twitterは再上場の可能性もある? イーロン・マスク氏による買収で何が変わるのか、現時点で分かっていること
・「Twitter Pro」機能とは? 一部ユーザーに開放され話題に
・イーロン・マスク氏の「香水」はなぜ売れた? スターリンクを巡る物議も計算通りか
・Twitter、有料版「Twitter Blue」を米国とニュージーランドでも開始! 「Nuzzel」の機能も
・Twitterの「Birdwatch(バードウォッチ)」機能って何か知ってる?