「全てが自由」なのが、グミの魅力
――武者さんの考える、グミの持つ魅力は何でしょうか。武者さん:「味」「色」「形」「弾力」全てが自由なところです。制約が全くない。その自由さは、あらゆるものがパーソナライズされているこの時代にも非常にはまりやすいと思います。また、たいていの場合はチャックがついていて持ち運びやすいので、コミュニケーションも生み出しやすいと思います。
――「あらゆるものがパーソナライズされた時代にはまりやすい」という話があったかと思いますが、グミファンの人と会った際にも、それぞれの好みの違いや好きなグミの違いといったものは感じたりしますか?
武者さん:まずはじめに、「その人がどんなグミが好きか」というところまでは踏み込むことはないです。ただ、ハッシュタグを追っていると、人それぞれの推しグミや、好きな商品が見えてくることはあります。
話は少しそれますが、そうやって好きなものを主張する場所があることは、無限の可能性を生むと思うんです。そして主張した商品が再販されることもある。それは、「日本グミ協会」のハッシュタグが起こした奇跡だと思います。
これからは、もっと多くの人を巻き込む必要がある
――「日本グミ協会」を始めてからこれまでの間に、グミ業界に生じた変化はありますか?
武者さん:まず、業界としては間違いなく伸びています。新型コロナウイルスの影響で1度は落ち込みましたが、また伸びていますね。その要因として、SNSが寄与していることは間違いないと思います。「地球グミ」なんかはその代表ですよね。YouTuberグループ・コムドットがCMに出演した「水グミ」もそうです。SNSの流れ、声があって、そこにメーカーが対応していくという流れが加速しているといえると思います。参入メーカーやグミの種類も増えてきていますね。
――市場の流れではなく、「個別の商品の特徴」という観点で見たときに感じる変化はありますか?
武者さん:マシュマロのようなエアイン構造、ふかふか系のグミが増えていると感じます。また、ネタ性を持ったグミも増えてきていますね。他には、和菓子の領域に侵食したグミも登場しています。
――クリートさんから発売された「生八ツ橋グミ」もその1つでしょうか?
武者さん:そうですね。「日本グミ協会」のハッシュタグで語られたり、あいうえおさんが紹介することもあった商品です。それでいうと、北海道の北見にしかない「ローズマリーグミ」は日本グミ協会のパワーで売り上げが20倍になったそうです。これはそう言って良いと言われました(笑)。
――それはつまり、「協会の影響力が大きくなってきた」といってよい状況なのでしょうか?
武者さん:それはおこがましいですね。きっかけは作っているかもしれませんが、僕たちは「売りに貢献する」ことを目指しているのではなく、「自分の好きなものを伝えられる場所を作り続ける」ことをしていると思っているので。おいしいものはおいしい、まずいものはまずい、そう言いたい思いがあります。
――最後になりますが、日本グミ協会がこれから目指すこと、野望があれば教えてください。
武者さん:本当は緻密に考えていますが、ここでは言えません。言えるとしたら、「応援してくれる人」は多いけど、「支援してくれる人」をもっと増やさないといけないと思っています。そうしなければ、これ以上大きくするのは難しいと思っています。
先ほども言いましたが、「属人化していては文化にならない」ので、もっと多くの人を巻き込み、「日本グミ協会の活動を支援するよ!」という状態にまで持っていく必要があると思っています。そうしないと、メーカーさん側の力の入れ方で足し算的には大きくなれても、掛け算的には大きくはなれないと思っています。「同人の限界まで来た」感覚はありますね。
ーー本日はありがとうございました!
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