準備期間4カ月、見学0校で決めた学校と住まい──「完璧を待たない」スピード移住
——準備期間は4カ月とのことです。教育移住の準備としては短い印象もありますが、実感としてはいかがでしたか?4カ月でも意外と十分だったというのが、率直な感想です。リサーチをしようと思えば、いくらでも時間はかけられます。学校をいくつも調べて、立地もこだわって……となれば、半年から1年はかかる。もちろん、じっくり調べて準備を行い、移住するのも選択肢の1つだと思います。そのうえで、ある程度のところまでで区切りをつけて動き始めるほうが、私たちにとっては良いだろうと考えて、今回はスピードを優先しました。
——現地で通う学校はどう選んだのですか?
最終的に選んだのは、Sayfol International Schoolというインターです。情報収集は、学校のホームページやInstagramを中心に行いました。実際に現地で見学はせず、いくつか問い合わせをしたなかで、最も良さを感じた学校に決めました。最終的な決定理由は大きく2つです。
1つはローカル色が強くて先生たちも気さくで、勉強の一辺倒ではなく、いい環境で学校生活を送れそうだと感じられたこと。もう1つは、校舎のフィールドが広くて緑が多く、のびのび過ごせそうと感じられたことです。また、都心にありながらも周りは緑豊かな閑静な場所という土地柄も気に入りました。
インターのなかには、建物自体は新しくても閉鎖的な造りの学校もあります。それと比べて、Sayfolは教室を出ればすぐ外に出られるような開けた構造になっていて。子どもたちには、そういう環境のほうが合いそうだと感じたんです。
——カリキュラムやプログラムの面でのこだわりはありましたか?
特にありませんでした。それよりも、設備や校舎も含めた、学校全体の雰囲気のほうが優先順位は高かったです。
——マレーシアでのお住まいも、日本にいる間に決めたのでしょうか?
はい。マレーシアの不動産サイトを使い、現地の担当者に直接英語でコンタクトを取りました。きちんと対応してくれそうな担当者と、納得のいく物件。その両方がそろったところに決めました。学校と同様、現地での見学はおこなっていません。
——学校も家も現地で見学せずに決めるのに、不安はなかったですか?
もちろん、不安がゼロだったわけではありません。ただ、私のなかでは判断する材料はそろっていました。そのうえで「いける」と思えたら、あとは動き出すだけだったんです。
「完璧な情報がそろうのを待っていたら、いつまでも踏み出せないだろう」という気持ちも、行動の後押しになっていると感じます。
——渡航前後の準備で、いちばん大変だったことは何ですか?
真っ先に思い浮かぶのは「ビザの取得」ですね。
私が渡航したのは、ちょうどコロナ禍からの国境再開直後でした。受け入れの運用ルールがまだ流動的だったのは事実ですが、学生ビザや保護者ビザは、入国後に手続きして申請が下りるのが一般的な流れでした。日本で準備してこなかった書類も追加で求められ、マレーシアから取り寄せるのにとても苦労しました。
ところが、現地に着いてからもルールが次々と更新されていきました。最初は不要と言われていた書類を後から求められたり、新しい要件が追加されたり。学校のビザ担当の方ですら、状況に振り回されている印象でした。結局、ビザが下りるまで申請開始から半年ほどかかりましたね。
——ビザ以外の準備や手続きは、比較的スムーズに進んだ印象でしょうか。
そうですね。ビザのこと以外では、特に大きな苦労をした記憶はありません。住居の契約も、現地での生活の立ち上げも、想像していたよりは順調に進みました。
——その理由としては、何が大きかったと思いますか?
パッと思い浮かぶのは、住居の契約もビザの手続きも、マレーシア側の担当者と英語で直接やりとりして進めたことです。その面ではとてもスピーディに手続きを進めることができました。良い担当者に当たったのもラッキーだったかもしれません。実際、英語が苦手で現地の手続きに苦戦されているお友だちの話も聞いていました。そう考えると、うまくいった理由の1つと言えるかもしれません。



