準備4カ月でマレーシアに教育移住。円安と物価高がのしかかったリアルな生活費と、3年半で帰国した理由

準備4カ月・見学ゼロで家族3人がマレーシアへ。学校・住まいの選び方、円安が直撃した費用のリアル、多民族社会で子どもに起きた変化まで。3年半の経験者が検討中の家族に向けて率直に語ります。

マレーシアライフの1コマ
準備4カ月でマレーシアに教育移住。円安と物価高がのしかかったリアルな生活費と、3年半で帰国した理由(写真提供:山縣 優香さん(仮名))
夫の海外赴任が直前で中断になった日。「それなら自力で行こう」と決めた瞬間から、山縣さん家族の教育移住は始まりました。
 
住まいも学校も見学なしで決め、家族3人でマレーシア・クアラルンプールへ。半年がかりのビザ取得、円安と物価高、先生の英語さえ聞き取れなかった入学直後の2〜3週間。さまざまな苦労を経験しつつ、3年半が経つ頃には、宗教も国籍もばらばらな多民族社会のなかで、親子ともに多様性への適応力と、どこにいても自分らしく生活を楽しめるという経験値を身につけました。
 
移住前の決断から、現地での暮らし、そして帰国後まで。即決で踏み出した家族の3年半を、率直に語っていただきました。

【保護者プロフィール】
お名前:山縣 優香さん(仮名)
年齢:41歳
移住前の居住地:広島県
家族構成:3人家族(母・長男・長女)

【子どものプロフィール】
お名前:山縣 晴翔くん、陽菜ちゃん(仮名)
現在の年齢:11歳・10歳
性格:晴翔くん:穏やか/陽菜ちゃん:明るい

【移住の概要】
移住先:マレーシア・クアラルンプール
移住元:広島県
移住時期:2022年7月〜2026年2月
移住形態:家族移住
子どもの年齢(移住当時):8歳・7歳
学校:Sayfol International School(英国式カリキュラム)
学費:一人あたり約80〜90万円/年
準備期間:約4か月
見学校数:0校

夫の赴任が直前で白紙に。「それなら自力で行こう」──家族でマレーシアへ向かった理由

——まずは、教育移住を考え始めた経緯から教えてください。
 
きっかけは大きく2つあります。
 
1つは、私自身の海外経験です。大学生の頃、オーストラリアで1年間ワーキングホリデーをしていたんです。海外で暮らしてみたいという気持ちが、ずっとあって。子どもが生まれてからは「子どもと一緒に海外で過ごしてみたい」という気持ちも重なるようになりました。
 
もう1つは、当時の夫の海外赴任です。夫はニュージーランド出身の英語ネイティブで、フィリピン・セブ島への赴任話が移住の4年ほど前から進んでいて、私たち家族も、心の準備から実務的な準備まで一緒に進めていました。
 
ところが、出発直前にその話がなくなってしまったんです。「それなら、自分で計画して移住しよう」。そう決めたのが、2022年の春でした。
 
——移住先にマレーシアを選ばれた決め手は何でしたか?
 
知人がマレーシアに住んでいて、その方の話を聞いたのがきっかけでした。検討した国はマレーシアの1カ国だけ。ほぼ即決です。
 
決め手は、治安が比較的良いこと、学費が抑えられること、物価も安いこと、そしてインターナショナルスクールの選択肢が多いことでした。日本食材を扱うお店が多い点も、決断を後押ししました。特に学費は、欧米圏のインターと比べて大きく抑えられる印象で。無理なく生活を続けられそうだと感じられた国でした。
 
——お子さんへは、どのように伝えましたか?
 
セブ島へ行く予定があることは知っていて、行き先がマレーシアに変わったことは特に気にしていませんでした。留学ではなく家族全員での移住なので、その点は安心材料の1つだったかもしれません。
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よく学校帰りに寄っていたツインタワーの真下のKLCC公園。このモールの中にある伊勢丹で食材を買って帰るのが日課に
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学校も家も「見学ゼロ」。準備4カ月で本当に海外移住できた?
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