(質問)
2児の母になった地元の友達を見て、このままでいいのかなと焦ってきました。まだ仕事を頑張りたいけど、ベストな出産のタイミングって?
(回答)
「いつ産むのがベストなのか」「子どもを持つとキャリアにマイナスになるのではないか」と悩む方は少なくありません。長いキャリア全体で見れば、子育てに時間を取られるのはほんの一時期ですが、キャリアの中断は現実的な課題や不安を伴うものです。しかし、長期的なキャリア戦略と視点を持ってこの時期に向き合うことで、むしろ多様な状況を理解できる「視野の広い優秀な人材」へのステップアップの好機にもなります。
詳しくは以下で解説します。
出産とキャリアのはざまで葛藤するのはあなただけではありません
『女の転職type』の調査によると、子どもの有無にかかわらず約半数の方が「子どもを持つことはキャリアにおいてマイナスになると思う」と回答しています。多くの女性が、子どもを持つ喜びとキャリア構築への支障の間で戸惑い、葛藤している実態が浮き彫りになっているのです。
日本産科婦人科学会のデータによると、35歳を過ぎると妊娠の確率は徐々に下がってくると言われています。医療の発展に伴い、幅広い年代の人が出産できるようになりましたが、加齢とともに妊娠しづらくなる可能性があることを知っておきましょう。また、望んだからといって必ずしも授かるわけではないという現実もあります。
長期的な「キャリアポートフォリオ」で考えよう
働く女性に持っていただきたいのが、長期的な「時間軸」の捉え方です。定年まで40年近く働くことが当たり前になりつつある今の時代、子育てに付きっきりになる数年は、わずかな時間にすぎません。もちろん、自分が育休を取ったり時短勤務をしている間に、同期が先に出世していくのを見て、もどかしい思いをすることはあるでしょう。しかし、その遅れは後からいくらでも取り戻せるものです。そのためにも、「自分はどのようなキャリアを望み、どのような働き方・環境をかなえたいのか」という軸を明確にし、会社の働き方やパートナーとの家事・育児分担を含めた体制を設計しておくことが大事です。
「何となく不安」にとらわれず、戦略的に未来を作っていく
最後に、私の経験を少しお話しさせてください。実は、私自身も管理職になって大きな仕事を任された直後に妊娠が判明しました。当時は仕事への意欲も高く非常に戸惑いましたが、振り返ってみると、出産後にも多くの新しい挑戦ができ、あの時でよかったと心から思っています。何より大きかったのは、自分自身が子育てを通して「思うように働けないもどかしさ」を痛感したことです。その経験のおかげで、短時間でも仕事の成果を出すやり方を学べましたし、親の介護に直面するメンバーや、家庭事情を抱えながら働く社員など、それぞれの多様な状況に配慮できるようになったと思います。子育ての経験は、単なる精神的な優しさではなく、「制約がある中でいかに組織を運営するか」という再現可能なマネジメントスキルとして活用できると感じています。
「子どもを持つことが成長するためには欠かせない」と言いたいわけではありません。ただ、私の場合は振り返ってみればプラスになることが多かったと感じています。大切なのは「なんとなく不安」「周りに合わせる」という判断ではなく、自分の意志で選択することです。 自分の理想のキャリアとライフステージを設計してみることから始めてみてはいかがでしょうか。
この記事の執筆者:
小林 佳代子
『女の転職type』編集長
新卒で(株)キャリアデザインセンター入社。転職情報誌及び転職サイト『type』『女の転職type』で、1000社以上の求人広告制作に携わる。2018年『女の転職type』編集長に就任。プライベートでは2児の子育て中。 女の転職type■https://woman-type.jp/ type■https://type.jp/
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