「細かい振動」と「上下左右の大きな動き」による「体感」がマシマシに!
『マイケル』を4DXで見るべき最大の理由は、マイケル・ジャクソンの楽曲とパフォーマンスの数々を、座席の「細かい振動」および「上下左右の大きな動き」により、「さらに体感できる」ことです。言うまでもなく、音とは「空気の振動」のことであり、ライブ会場ではもちろん、家庭でスピーカーで聞く音楽も「耳だけでなく身体で感じる」ことができます。 今回の『マイケル』では、座席が文字通りに振動することで、劇中のライブを「さらに身体全体で(背中からも)感じられた」のです。
特に、『スリラー』のシーンでは、マイケル本人はもちろんゾンビとして出演しているダンサーたちの動きもキレキレのため、ミュージックビデオの収録に「参加」しているような感覚もありました。 アッパーな楽曲では座席の動きはおおむねスピーディーな一方で、浮遊感のある『ヒューマン・ネイチャー』のパフォーマンスの場面では、座席の動きは比較的落ち着いた印象もあります。楽曲ごとに演出の違いも楽しめるでしょう。 さらに、『マイケル』における4DXの演出のうれしさは、実は座席の細かい振動および上下左右の大きな動きにとどまっていませんでした。ここからは、人によってはサプライズとも言える演出ではあるので、知りたくないという人は先に『マイケル』を4DXで体感することをおすすめします。
「フラッシュ」や「会場全体を吹く風」でライブを再現、そして「スモーク」の演出が過去最高レベルに!
4DXにはスクリーン斜め上にピカっと光が瞬く「フラッシュ」の演出があり、これをライブ会場の「スポットライト」に見立てた演出があるほか、取材におけるカメラのフラッシュをそのまま表現した場面もあります。ライブ会場でのマイケル自身の「輝き」が、よりダイレクトに「見える」役割を果たしているとも言えるでしょう。そして、「劇場全体を吹く風」が、ライブ会場それぞれの「大きな空間の広がり」を感じさせるのです。風の演出を持ってして、「映画館のごく限られた空間」を、「何十倍も広いライブ会場」へと変えるような、もはや当時のマイケルのライブへとタイムスリップしたような感覚さえありました。
『バッド』のパフォーマンスにおいて、スモークがこれまでの4DXで見たことがないほどに「全放出」となっており、劇中の盛り上がりと同様に、座席の演出も併せて4DXが「最高潮」になっていました。
(あえて言うのであれば)4DXのここが物足りないかも?
ここまで『マイケル』の4DXを絶賛しましたが、アクション映画での派手で爽快なアトラクション的な楽しみ方とはやや異なるのは事実。あくまで「プラスアルファの魅力を与える」という塩梅ではあると思います。また、ドラマパートのほとんどで4DXの演出はなく、必然的に演出の数自体が少なめなため、物足りなさを覚える人もいるでしょう。しかし、それも欠点と呼べるものではなく、音楽を体感するための4DXの演出としては、無理に過剰な演出をしない、丁寧に調整された「最適解」と言える演出だったと思うのです。ぜひぜひ、マイケル・ジャクソンのライブという映画館でこその体験に、2度とはないであろう4DXの「さらなる体験」もプラスしてほしいです。
この記事の執筆者:
ヒナタカ
映画 ガイド
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
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