3:息を吸うように暴力をふるう福士蒼汰が「シリーズ最恐」だった
そして、やり方が強引ながら確かな善性を感じさせる警察チームに対して、悪党たちは「こんなに悪いやつがいるのかよ!」と良い意味で引いてしまうほどに“最凶”です。
そのサイコパス性は、動きのキレと表情の邪悪さも相まって、人によってはトラウマになってもおかしくない、アイドル的な人気のある福士蒼汰のイメージを根底から覆すほどに「容赦なし」でした。『犯罪都市』シリーズは悪党がいずれも強くて恐いのですが、今回の福士蒼汰がシリーズで「最恐」でしょう。
一方で、『犯罪都市』全シリーズに出演しているパク・ジファンが、おなじみの「権力者に露骨にすり寄る小悪党」をコミカルに演じていたりもします。ファンサービスであると同時に、彼がヤバすぎる悪党たちとの対比となり、むしろホッとさせる効果を生んでいたりもしました。
特にシリーズおなじみの、「恐怖の取り調べ」が行われる「真実の部屋」のシチュエーションで、『犯罪都市』のファンはそのことを強く感じられるはずですよ。
4:アクションのMVPは、実はあの人!
本作の最大の魅力といえば、やはり苛烈かつスピーディで、時にはスケールの大きさをも感じさせるアクションシーンでしょう。前述してきた水上恒司、ユンホ、福士蒼汰、オム・ギジュンという4人それぞれに「固有のファイトスタイル」がある、バラエティ豊かな格闘にも注目してほしいです。そして、アクションの数々の中でも、実はMVPとなるのは、歌舞伎町最大のホストグループの総帥を演じた上田竜也なのかもしれません。
5:ばら撒かれたのは本物の紙幣だった!
そのほかのアクションのシチュエーションは「えっ!?そんなことになるの!?」「よくこの撮影を実現させたな!」という驚きがあるため、大部分は伏せておきましょう。それでも、1つだけ挙げておくとすれば、「新宿アルタ前を完全封鎖」して行われた撮影が、本作のハイライトといえます。 「お札がばら撒かれてそこにいた大衆たちが群がる」シーンがあるのですが、なんと紙幣の全てが本物で、合計で800万円が宙に舞ったものの、エキストラの方々がきちんと拾って、ほぼ全額が戻って来た(ただし5万円ほどはおそらく風に舞って紛失してしまった)のだとか。撮影の許可取りはもちろん、安全性の確保も難しいであろう撮影をほかにも実現しており、「妥協しないアクション」を構築したことに感動したのです。
そのクオリティーの高さは、日本のスタッフと俳優の奮闘はもちろん、マ・ドンソクとオリジナルに携わる韓国スタッフが、アドバイザーとして参加してくれたおかげでもあるのでしょう。
この記事の執筆者:
ヒナタカ
映画 ガイド
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
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