オチは間違いなく賛否両論!でも「メタフィクション的な批評」かも?
その上で、この『ミステリー・アリーナ』で好き嫌いが分かれそうなのは、後半からの「えっ!?そっちに行くの?」という意外な展開はもとより、もっとも重要と言える「オチ」の部分です。もちろんネタバレになるので具体的には書きませんが、それは「ふざけんな!」と激怒する人もいてもおかしくないほどのものでした。しかしながら、そのオチが「納得しにくい」ことも含めて間違いなく意図的なものですし、劇中の登場人物それぞれが痛感する「理不尽さ」にシンクロしているところもあり、何より「どんでん返し」「叙述トリック」の概念や問題をメタフィクション的に批評しているようにも思えるので、筆者は少なくとも全否定はしたくはないのです。
そんなわけで、映画『ミステリー・アリーナ』は生放送で殺人事件を論理的に推理する過程、小説のトリックを映像でも見せる工夫はしっかりしていながらも、唐沢寿明の良くも悪くも腹の立つ司会者のキャラクターや、後半からの荒唐無稽な展開ととんでもないオチは賛否両論必至、という印象でした。
『君のクイズ』『ミステリー・アリーナ』はそのように「似ているように実は違った魅力のある映画」なのです。それでいて、どちらも万人向けのエンタメ性がありながらもクセが強めですが、その特徴も含めて楽しんでほしいです。
この記事の執筆者:
ヒナタカ
映画 ガイド
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「マグミクス」「NiEW(ニュー)」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
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