老若男女におすすめできるエンターテインメント!
何しろ、親しみやすく分かりやすいファンタジーアドベンチャーで、『天空の城ラピュタ』を筆頭としたジブリ映画をほうふつとさせるところがあって、かつ独創性もあり、シンプルな物語でありながらも世界設定は奥深く、メッセージは感動的で……という、老若男女におすすめできるエンターテインメントだったのです。さらに、日本語吹き替え版も公開されており、キャストは黒川想矢、堀越麗禾(四代目市川ぼたん)、山里亮太、梶裕貴、前野智昭、落合福嗣、伊駒ゆりえ、日向未南と豪華。絵柄はややとっつきづらい印象もあるかもしれませんが、ボイスキャストの好演も相まってすぐに慣れますし、キャラクターみんながきっと好きになるでしょう。 しかも、5年間という歳月をかけて制作された労作であり、2025年アヌシー国際アニメーション映画祭の長編部門グランプリ(クリスタル賞)を受賞し、第98回アカデミー賞では長編アニメーション賞にノミネートされるなど、そのクオリティーは折り紙つきです。
同日に超ビッグネームのアニメ映画も公開されますが、ぜひお子さんとゴールデンウイークに見る作品の候補に入れてほしいと切に願います。3つのトピックに分けて、さらなる魅力をまとめましょう。
1:『ラピュタ』『E.T.』『ふしぎの海のナディア』を連想する冒険物語
あらすじから紹介しましょう。2075年の地球に住む10歳の少女イリスは、空から落ちてきた少年・アルコを助けるのですが、彼は2932年というさらなる未来からやってきたタイムトラベラーでした。怪しい3人組の陰謀論者が2人を追跡する最中、イリスはアルコを元の時代に戻そうと奮闘するのですが……。
さらに、冒険の舞台が「ご近所の範囲」かつ両親の目の届かない(あるいは理解を得られない)まま少年少女の交流が描かれる様は『E.T.』的でもありますし、悪役の3人組がコミカルで憎めない印象は『ふしぎの海のナディア』の「グランディス一味」や『ヤッターマン』の「ドロンボー一味」を思い出したりもしました。
ちなみに、主人公のアルコとイリスという名前は、スペイン語の「虹」である「arcoíris」に由来しています。2人は後述する通り、離れた場所や時間に住んでいたのですが、境遇や心理はとても似ているところもあり、どのように「虹」をきっかけにした「つながり」で、友情や愛情を育むかにも、ぜひ注目してほしいです。



