日本で揺らぐ「K-POPブームの火」を絶やさず燃やし続けた2PM
矢野:東方神起、BIGBANG、そしてBTSはきっと日本中の人が知っているはず。今挙がった王者たちの中で、2PMは日本市場全体ではやや影が薄い印象があります(ファンの皆さん、ごめんなさい)。
ゆりこ:以前のEXO特集でもお話ししたのですが、日本のメディアが徐々に“韓流コンテンツ回避”をし始めた時期と、2PMが精力的に日本で活動していた時期が重なったことも、影響しているかもしれません。
いわば、逆風の中で頑張っていたんです。それでも2PMがすごいのはアルバム『LEGEND OF 2PM』を始めシングル『Winter Games』『Guilty Love』などオリコン1位を連続獲得し、2013年と2016年に東京ドーム公演を成功させたこと。そして今年、ついに再会を誓った“約束の場所”へ戻ってきてくれたのです。胸がアツくならざるを得ない。
矢野:なるほど、だんだんそのすごさが伝わってきました。日本でのK-POP人気の火を、絶やさないよう守り抜いたグループなのですね。
ゆりこ:今まで何度も「日本のK-POPブームは終わり」なんて言われてきましたが、一番冷え込みかけた時期の“救世主”だったと思います。特に2PMは日本の活動に力を入れてくれているのが、ハッキリ伝わるグループでした。バラエティー番組やNHKのハングル講座に出演し、日本のドラマ主題歌やアニメ主題歌も歌っていたことも覚えています。
矢野:あと、ジュノさんのことを調べていて、気になったワードがあります。「野獣ドル」って一体何でしょうか? かなりインパクトのある言葉でした。つまり、ワイルドなコンセプトのアイドルってことですよね?
服を破るパフォーマンスも定番だった、元祖“野獣ドル”
ゆりこ:今のジュノさんのスマートな姿からは想像できないかもしれませんが、初期の2PMはステージ上で服を破るパフォーマンスも披露していたんです。後にウヨンさんがバラエティー番組で「数え切れないほど服を破った。ステージに上がるたびに破りました」と話すほど。ワイルドとセクシーの合わせ技コンセプトが“野獣ドル”です。
矢野:服を……破る!? それはまた、ずいぶんとワイルドですね(笑)。2PMが最初に始めたパフォーマンスなのでしょうか?
ゆりこ:それが、実は2PMの事務所の先輩にRAINというソロアーティストがいて、彼が最初だったと思います。後輩のGOT7やStray Kidsはコンセプトが違うので、残念ながら“継承”はされなかったようです。
矢野:かつての東方神起も、BIGBANGも、「セクシーさ」を強く押し出しているイメージはありません。BIGBANGのワイルド感も、違うカラーですよね。BAD BOY寄りな感じで。だからこそ“野獣ドル”は新しく映ったのでしょうね。ある意味、発明。
ゆりこ:先行して人気を得ていた2グループとは、全く違うコンセプトだったのが功を奏していました。2PMは“命懸けで守ってくれそうな、頼もしい野獣”、つまり王子様じゃなくて騎士(ナイト)。



