
【前回の記事「K-POP業界の革命児「EXO」が“変えた”もの」(#48)はこちら】
EXOの抱える今の課題

K-POPゆりこ(以下、ゆりこ):最年少のセフンさんが入隊中で、予定通りにいけば今年9月中に召集解除となります。その後すぐカムバック!を期待したいところですが、別の懸念点もあります。
矢野:メンバーの契約問題ですよね。前回も話題に上がりましたが、シウミンさんのソロ活動がSMエンターテインメント(以下、SM)によって妨害されたというニュースも出ていました。
ゆりこ:シウミンさんのソロ活動を古巣SMが邪魔したのでは?という話でしたね。KBSの『MUSIC BANK』という日本の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)のような有名音楽番組があるのですが、同タイミングにSMのアーティストが出演するからという理由で、番組側がシウミンさんの出演を拒んだとか何とか。KBS側は「出演について協議する過程で議論の方向性や期待に相違があったようだ」と発表していますが、何だか歯切れが悪いですね(苦笑)。非公式で“そういった話”があった可能性は否めません。直接的な言葉はなくても“忖度(そんたく)”とかね……邪推ですけれども。
矢野:そして残念ながら、記念すべきデビュー13周年のオンラインイベント「EXO:13IRTHDAY HOME PARTY」にチェンさん、ベクヒョンさん、シウミンさんの姿はありませんでした。
ゆりこ:ファンとしては「残念」の一言で片付けられませんでした。ベクヒョンさんたちにスケジュール共有やオファーがされていなかったという話も出ています。そろって出演してほしかったけれど、その状況で「出てほしかった」と言うのは酷だというのも理解しています。SNS上でもエリ(EXO-Lの略称、EXOファン)たちそれぞれの複雑な気持ちがつづられていて、胸が苦しかったです。捉え方は人それぞれで、どの視点や思いも否定できるものではありませんでした。だから今回はEXOの抱える今の課題についても目を逸らさずに考えてみたいなと思いました。
矢野:前回できれいに締めくくってもよかったのですが……それでは今の問題にふたをしてしまう、という話になったんですよね。こんなふうに状況がこじれてしまった背景には何があるのでしょうか?