メンバーの“契約問題”と完全体カムバックへの“期待と葛藤”…課題を抱える「EXO」の現在地

K-POP業界に多大な影響を与えてきた「EXO」。最年少メンバー、セフンさんの除隊を今年9月に控え、完全体でのカムバックも期待されています。ただし、メンバーの契約問題など課題を抱えているのも事実です。EXOの“今”と“これから”について語り合います。※サムネイル写真:アフロ

M世代の韓国エンタメウオッチャー・K-POPゆりこと、K-POPファンのZ世代編集者が韓国のアイドル事情や気になったニュースについてゆるっと本音で語る【K-POPゆりこの沼る韓国エンタメトーク】。韓国エンタメ初心者からベテランまで、これを読めば韓国エンタメに“沼る”こと間違いなし!
K-POPゆりことZ世代編集者がゆるっとトーク
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#49はEXOをテーマに語る第5弾! これまで彼らの功績や影響を振り返ってきたEXOトークも、いよいよラスト。今回は彼らが直面している現実、メンバーの契約問題、そして完全体カムバックへの道のりについて語ります。それぞれの思いを抱えながらも“EXO”として歩み続けようとするメンバーたちの姿。課題と葛藤の中で彼らとファンが見据える未来とは?

【前回の記事「K-POP業界の革命児「EXO」が“変えた”もの」(#48)はこちら

EXOの抱える今の課題

EXOの記念すべきデビュー13周年のオンラインイベント「EXO : 13IRTHDAY HOME PARTY」にチェンさん、ベクヒョンさん、シウミンさんの姿はなかった ※写真:アフロ
EXOの記念すべきデビュー13周年のオンラインイベント「EXO:13IRTHDAY HOME PARTY」にチェンさん、ベクヒョンさん、シウミンさんの姿はなかった ※写真:アフロ
編集担当・矢野(以下、矢野):ここまで5回にわたってEXOの魅力と過去の功績についてお話ししてきましたが、やはり気になるのが、彼らの「今」と「これから」のこと。まず、今はどんな状況なのでしょうか?

K-POPゆりこ(以下、ゆりこ):最年少のセフンさんが入隊中で、予定通りにいけば今年9月中に召集解除となります。その後すぐカムバック!を期待したいところですが、別の懸念点もあります。

矢野:メンバーの契約問題ですよね。前回も話題に上がりましたが、シウミンさんのソロ活動がSMエンターテインメント(以下、SM)によって妨害されたというニュースも出ていました。

ゆりこ:シウミンさんのソロ活動を古巣SMが邪魔したのでは?という話でしたね。KBSの『MUSIC BANK』という日本の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)のような有名音楽番組があるのですが、同タイミングにSMのアーティストが出演するからという理由で、番組側がシウミンさんの出演を拒んだとか何とか。KBS側は「出演について協議する過程で議論の方向性や期待に相違があったようだ」と発表していますが、何だか歯切れが悪いですね(苦笑)。非公式で“そういった話”があった可能性は否めません。直接的な言葉はなくても“忖度(そんたく)”とかね……邪推ですけれども。

矢野:そして残念ながら、記念すべきデビュー13周年のオンラインイベント「EXO:13IRTHDAY HOME PARTY」にチェンさん、ベクヒョンさん、シウミンさんの姿はありませんでした。

ゆりこ:ファンとしては「残念」の一言で片付けられませんでした。ベクヒョンさんたちにスケジュール共有やオファーがされていなかったという話も出ています。そろって出演してほしかったけれど、その状況で「出てほしかった」と言うのは酷だというのも理解しています。SNS上でもエリ(EXO-Lの略称、EXOファン)たちそれぞれの複雑な気持ちがつづられていて、胸が苦しかったです。捉え方は人それぞれで、どの視点や思いも否定できるものではありませんでした。だから今回はEXOの抱える今の課題についても目を逸らさずに考えてみたいなと思いました。

矢野:前回できれいに締めくくってもよかったのですが……それでは今の問題にふたをしてしまう、という話になったんですよね。こんなふうに状況がこじれてしまった背景には何があるのでしょうか?
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きっかけは2022年の再契約までさかのぼる
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