にんにくは国産と海外産が半々。輸入にんにくは中国産が9割以上
日本国内で最もにんにく生産が盛んなのが青森県。次いで北海道、香川県と続きます。全国1位の青森県は毎年1万トン以上を出荷するなど他エリアよりも圧倒的な生産量の高さで、国内出荷量の約7割を占めています。
海外産のにんにくで、日本への輸入量が最も多いのは中国。広大な敷地で大量生産でき、価格を安く販売できる中国は世界トップクラスのにんにく生産地で、日本でも輸入全体の9割以上を占めます。中国に次ぐ輸入量2位にはスペイン産にんにくが続きますが、実は、世界全体の生産量から見るとスペイン産にんにくは1%以下。一方で、日本への輸出量は5.5%です。
日本国内に流通する輸入にんにくはほぼ中国かスペイン産なのですが、近年ではわずかながらイタリア産やアメリカ産にんにくも見かけるようになってきています。
にんにくは寒冷地・温暖地で品種系統が違う
にんにくは寒い地域と暖かい地域で、生育に適した品種の系統が異なります。大きく分けると、北海道や東北といった寒冷地では、1つのにんにくに6個のりん片が含まれる「六片種」が主流。中には雪の中でも育てられるような寒さに強い品種もあるそう。ひとつずつのりん片が大きく、形がそろっていて使いやすいことに加え、表皮は白く、甘みが強いのが特徴です。代表的な品種として、「福地ホワイト六片」「ニューホワイト六片」などがあります。
“早生”という名前の通り、大きさはやや小ぶりで、ひとつずつのりん片も小粒。寒冷地のにんにくよりも表面の皮はやや茶色がかっており、特有の匂いや辛みがやさしくマイルドな味わいが特徴といわれています。