“10歳の少女”の成長を丁寧に、みずみずしく演じる福地桃子さん
観客を異世界にいざなう主人公・千尋をこの日、演じたのは福地桃子さん。続投の橋本環奈さん、上白石萌音さん、やはり新キャストの川栄李奈さん(3月27日にデビュー予定)と回替わりで、長期公演に挑んでいます。
そんな彼女が両親を助けるため未知の世界に飛び込み、「鈍くさい」と言われながらも懸命に働く姿はなんとも健気で、心を寄せずにはいられません。決して一足飛びではなく、1つ1つの出来事をしっかりと受け止めながら成長してゆく千尋として、ラスト近く、髪を結び直すくだりでの、冒頭とはまるで違うオーラが強い印象を残します。
将来的にはブロードウェイでもぜひ、とラブコールがあがりそうな本作。海外で日本の演劇というととかく歌舞伎など古典芸能がイメージされがちだった中で、日本の演劇の代名詞といえば『千と千尋の神隠し』、という日が遠からず、訪れるかもしれません。
公演情報
舞台『千と千尋の神隠し』3月11~30日=帝国劇場。4月に御園座、4~5月に博多座、5~6月に梅田芸術劇場メインホール、6月に札幌文化芸術劇場hitaru、4~8月にLondon Coliseumでも上演。



