福地桃子が可憐に“千尋”デビュー! 日英同時上演の舞台『千と千尋の神隠し』は歴史的快挙
2022年に舞台化された宮﨑駿監督の『千と千尋の神隠し』が、2024年は日英で同時上演。海外で4カ月もの間、日本のプロダクションが日本語で公演を行うのはほぼ類を見ない快挙です。話題の舞台を、今回千尋役デビューした福地桃子さんの主演回を通してリポート!
驚異的なチケット売り上げの大人気
場所は座席数2300超の大劇場、ロンドン・コロシアム。イングリッシュ・ナショナル・オペラの本拠地として知られる、壮麗な劇場です。現地の製作会社「PWプロダクションズ」との共同製作で7月までの上演を予定していましたが、驚異的なチケット売り上げに伴い、8月まで延長。計135回の公演が行われる予定です。
東宝演劇の作品はこれまでも海外で上演されてきましたが、主に現地のプロダクションに上演権をライセンスし、現地キャスト・現地語で上演……という形で行われており、今回のように、日本で上演したプロダクションが現地に赴き、日本語で4カ月もの公演を行うのは、東宝にとって初。日本の演劇界全体を見回しても、ほとんど類を見ない挑戦です。
隣国の韓国では近年、国をあげた“コンテンツ産業支援”を背景として、新作舞台が続々誕生。産業としての勢いは目覚ましいものがあり、日本でも国際的な競争力を持つコンテンツが嘱望されていただけに、今回の快挙には演劇界のあちこちから「こんな日が来るとは……」と深い感慨の声が聞かれます。