ヒナタカの雑食系映画論 第77回

傑作『デデデデ』をまずは見てほしい! 2024年の日本のアニメ映画の傑作&期待作10選を全力紹介

2024年のアニメ映画の傑作&期待作10選を一挙に紹介しましょう。まず、3月22日公開の『デデデデ 前章』を、最優先に見てほしいのです。(画像出展:(C) 浅野いにお/小学館/DeDeDeDe Committee)

10:『メイクアガール』(公開日未定)

SNS総フォロワー400万人超を誇る3DCGアニメクリエイター・安田現象による初の長編アニメ映画にして、こちらも完全なオリジナル作品。近未来が舞台で、人々の生活をサポートするロボット開発するほど天才的な頭脳を持つ少年が新たな発明にことごとく失敗した後に、人造人間の“カノジョ”を作り出す……という物語のようです。

2021年にスタジオを立ち上げ、7名という少数のチームメンバーとともに新しい表現の開拓、制作ワークフローの最適化などの工夫をして作り上げた労作のようで、ほかにはないアニメの魅力にも期待ができます。なお、現時点で公開日は未定でありますが、2022年夏には「2024年夏の劇場公開を目指して制作中」と、2024年2月には「映像部分はなんとかほぼ完成というところまで持って来られました」との情報もあるため、年内の上映も十分あり得そうです。

人気コンテンツのアニメ映画も続々

さらに、人気コンテンツ&テレビアニメの映画化作品としては、『劇場版ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』(5月24日公開)、『コードギアス 奪還のロゼ』(5月より全4幕にて上映)、『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:Re:』(タイトルは前編「Re:」、後編「Re:Re:」/前編は春、後編は夏公開)、『劇場版 モノノ怪』(夏公開)、『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉』(冬公開)、『劇場版 僕とロボコ』(冬公開)、『PUI PUI モルカー CGアニメーション映画(タイトル未定)』(2024年公開)などもあります。
中でも注目は『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』(12月公開)。口コミで大ヒットとなった『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』と同じく、女性人気の高い誰もが知る作品の劇場版アニメであり、ビジュアルなどから大人の観客も意識していることが伺えるため、熱心なファンの支持を集めての大ヒットにつながりそうです。
さらに、現時点では公開日が未定の作品では、『つるばみ色のなぎ子たち』『楽園追放 心のレゾナンス(2014年公開作の続編)』『カラビ・ヤゥの隙間』といったオリジナル作品も大いに盛り上がってほしいと、心から願います。
 
この記事の筆者:ヒナタカ プロフィール
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「CINEMAS+」「女子SPA!」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
最初から読む
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

連載バックナンバー

Pick up

注目の連載

  • 「港区女子」というビジネスキャリア

    深刻な男女賃金格差から「港区活動」を“就職先”にする危険性。港区女子になれなかった女子大生の末路

  • ヒナタカの雑食系映画論

    草なぎ剛主演映画『碁盤斬り』が最高傑作になった7つの理由。『孤狼の血』白石和彌監督との好相性

  • 世界を知れば日本が見える

    もはや「素晴らしいニッポン」は建前か。インバウンド急拡大の今、外国人に聞いた「日本の嫌いなところ」

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    外国人観光客向け「二重価格」は海外にも存在するが……在欧日本人が経験した「三重価格」の塩対応