ヒナタカの雑食系映画論 第55回

2023年の冬は「本気で怖いホラー映画」が多数公開! トラウマ級の“余韻”を残す名作を厳選してみた

2023年12月に劇場公開される、本気で怖くて面白いホラー映画を紹介しましょう。合わせて配信中のおすすめホラー映画10作品もピックアップしました。※画像出典:(C)2022 Talk To Me Holdings Pty Ltd, Adelaide Film Festival, Screen Australia

配信中の「名作ホラー映画」を一挙10作品紹介!

さらに、現在は配信で見られる2023年公開の(または配信された)おすすめのホラー映画10作品も、一挙紹介しておきましょう。

1:『M3GAN ミーガン』……少女の元にお世話をするお友達人形(AI)がやってくる、ホラー版『アイの歌声を聴かせて』といえる内容。TikTokでは独特のダンス動画が大バズりした。12月30日よりAmazonプライムビデオで見放題。
2:『死霊のはらわた ライジング』……『死霊のはらわた』シリーズ最新作にして血糊がシャワーのように吹き付ける残酷描写満載でR18+指定。叔母さんが3人の子どもを守るために大奮闘するサバイバル劇はエンタメ性抜群。
 

3:『テリファー 終わらない惨劇』……138分の大ボリュームで見せ場満載かつグロテスクな殺害シーンに容赦がなくR18+指定。「超仲良しではないけど互いを大切に思っているお姉ちゃんと弟」の関係性が尊く、トラウマ必至の残酷シーンがある前作『テリファー』(2016年)より親しみやすいです。
4:『ブギーマン』……当初は配信スルーの予定だったが試写で大好評だったため劇場公開されスマッシュヒット。姉妹と父親が恐怖に立ち向かうスタンダードな内容。Disney+(ディズニープラス)で見放題。
 

5:『ドラキュラ デメテル号 最期の航海』……船上のモンスターパニックものとして手堅い作り。ホラーに振り切った『タイタニック』とも言えるし、船版『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』的でもあります。コロナ禍の最初期を思わせるところも……?
6:『ヴァチカンのエクソシスト』……悪魔払いをしていた実在の神父を主人公にした作品で、日本ではSNSの口コミでスマッシュヒットに。ベテランと若者の「バディ」感も楽しめます。ラッセル・クロウがスクーターに乗っている姿がなんだかかわいいです。
 

7:『スクリーム6』……「ホラーあるある」を逆手に取った要素が持ち味のシリーズ最新作で、今回はフランチャイズ作品を痛烈に皮肉ったセリフや展開も。『スクリーム』(2022年)の続編なのでそちらを先に見るのがおすすめです。Netflixで見放題。
8:『イノセンツ』……ノルウェー製。日本の漫画『童夢』(双葉社)にインスパイアされた、子どもたちが超能力に目覚め恐ろしい出来事が起こるジュブナイルものの傑作。小動物への虐待が直接的に描かれる場面があるので要注意。
 

9:『スイート・マイホーム』……俳優の斎藤工が監督を務めた、同名のホラーサスペンス小説の映画化作品で、見た後は絶対にマイホームを購入したくなくなる不穏さに満ち満ちています。Amazonプライムビデオで見放題配信中。
10:『先生!口裂け女です!』……高校生たちが口裂け女のスクーターを盗んだことからまさかの事態に!? ホラー要素がありつつもほぼほぼコメディー×ちょいグロ込みの本格アクション満載で、見ていてずっと楽しい快作です。
 

2024年にも期待のホラー映画が続々公開!

さらに、2024年にも注目のホラー映画が続々と劇場公開されます。

1月19日公開『みなに幸あれ』……「日本ホラー映画大賞」にて大賞を受賞した短編映画を、『呪怨』シリーズの清水崇の総合プロデュースで長編映画化。看護学生が田舎に住む祖父母に会いに行くことから始まる物語。
 

1月26日公開『サウンド・オブ・サイレンス』……アメリカのホラー映画祭で好評を得た短編を英語長編映画したイタリア製ホラー。オーディションに落ち続け自信を失っていた歌手志望の女性が、音が鳴ったら現れる「何か」の恐怖に巻き込まれます。
 

もちろんここで挙げたホラー映画は(2023年公開作に絞っても)まだまだ一部。ぜひ、バラエティ豊かな怖さと面白さを、たっぷりと堪能してほしいです。

この記事の筆者:ヒナタカ プロフィール
All About 映画ガイド。雑食系映画ライターとして「ねとらぼ」「CINEMAS+」「女子SPA!」など複数のメディアで執筆中。作品の解説や考察、特定のジャンルのまとめ記事を担当。2022年「All About Red Ball Award」のNEWS部門を受賞。
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