ヒナタカの雑食系映画論 第52回

亀梨和也、山田涼介……「サイコパス役」がハマり過ぎている俳優は誰? 日本映画10作品を厳選

「サイコパスを演じた俳優がいい意味でトラウマ級に怖かった、またはとてつもなく魅力的だった日本映画」の例を一挙10作品紹介します。(サムネイル画像出典:(C)2023「怪物の木こり」製作委員会)

3:『沈黙の艦隊』(2023年)大沢たかお


かわぐちかいじによる漫画の映画化作品で、2人の潜水艦艦長の思惑がぶつかり合うサスペンスドラマです。大沢たかおの穏やかな口調とポーカーフェイスでの「底知れなさ」は、原作とはイメージが異なるものの、カリスマ性とサイコパスな印象を両立させるキャラクターとして、観客全員を納得させるほどのパワーがありました。

対して、生真面目かつ神経質な人物に見える玉木宏もハマり役で、嫌悪感と正義感を同居させる、大沢たかおとちょうど正反対のキャラクターとして感情移入できるでしょう。描かれたのは、まだまだ物語の「序章」といえるところまでだったので、続編の制作も待ち遠しいです。

4:『孤狼の血 LEVEL2』(2021年)鈴木亮平

 
柚月裕子の小説を原作とした2018年公開の映画の続編で、完全オリジナルストーリーが展開するR15+指定納得のバイオレンスサスペンスです。前作では新米刑事だった松坂桃李が、一転して広島弁が板についたキレきれの演技を披露しているのも大きな見どころですが、最注目は悪役に鈴木亮平をキャスティングしたこと。

鈴木亮平は白石和彌監督からオファーを受けたときに「日本映画史に残る悪役にしてほしい」と重すぎるプレッシャーをかけられたものの、「私自身がいちばん怖いと思う人は、“自分を悪いと思っていない人”だと思い至りました」と語っており、実際の本編では体格のよさに加えて、まさに「正論を言っているようで本質はおかしい」言動がものすごく怖い!いい人そうに見えるからこそ怖い、サイコパスそのものの恐ろしさがストレートに表れていました。
次ページ
佐藤健、柳楽優弥も!
Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

連載バックナンバー

Pick up

注目の連載

  • ヒナタカの雑食系映画論

    映画『氷血』で北山宏光が「怖すぎる」理由。サイコパス性が光る物語の魅力3つ

  • どうする学校?どうなの保護者?

    20年間「駆け込み実績ゼロ」の学校も…「こども110番の家」は本当に必要? PTAが直面する理想と現実

  • 恵比寿始発「鉄道雑学ニュース」

    南海電鉄の新・観光列車「GRAN 天空」は“高野線の救世主”となれるか。100年ぶりサービス復活の勝算

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    「移民」に冷たいのはどっちなのか? スイスの厳格過ぎる学歴選別と、日本の曖昧過ぎる外国人政策