公開初日から(埼玉と滋賀で)社会現象級の盛り上がりに!
続編の今回も公開初日からとんでもない盛り上がりを見せています。MOVIXさいたまでは20回の上映回を用意しても(座席)残りわずかの回が相次ぎ、新所沢レッツシネパークでも満席になる回が複数ありました。 さらに、今回はタイトルに「琵琶湖」があることからも分かる通り、滋賀県も(後述するように周りの県も)イジられ対象になるため、イオンシネマ草津では23回の上映回を用意し、朝7時時点では全国No.1の動員を記録。埼玉県と滋賀県に限ってはほぼほぼ社会現象になったと言ってもいいでしょう。そして、公開初日だけで全国の興行収入は約2億1415万円に到達したのです。 さらに11月23日現在、Filmarksでは3.8点、映画.comでは3.9点と前作を上回る高評価を記録。「劇場で他の観客と一緒に笑いながら見てこそ面白さが増す」というコメディー映画ならではのバリューもあるため、今回もロングランヒットが期待できるでしょう。以下、ネタバレのない範囲で『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』が「なぜこんなに笑えて感動するのか」の理由を解説していきましょう。
前作を踏襲しつつパワーアップをした続編に
肝心の『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』 の中身ですが、これはもう、前作を踏襲しつつ順当にパワーアップした続編として、とても面白かった! 後述するように、前作のどういうことがウケたのか「実に分かっている」作りで、なおかつ「こんなバカなことをこんなスケールでやるなんてどうかしている!(※褒めてます)」と思いながらも感動できる作品に仕上がっていました。内容の前に、前作『翔んで埼玉』が長い時を経て映画化された流れを簡単におさらいしておきましょう。原作漫画は1982年から1983年にかけて連載された、たった全3話かつ未完の作品だったのですが、2015年にその「埼玉ディス」っぷりのトンデモさがSNSでバズった上に、テレビ番組『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)で取り上げられたことでさらに話題を集め、再販されると累計発行部数69万部を超えるヒットとなり、映画化までもが企画されたのです。
それでも、前作の時点で「まさかの映画化」に送り手も思うところがあったためか、原作者の魔夜峰央は「正気かおまえら」とコメント。そして、「埼玉の皆様 映画化してゴメンなさい」などの謝罪の文言とともに、主演のGACKTと二階堂ふみが頭を下げているという、前代未聞のティザーポスターが作られたりもしました。 その「先に謝っておく」スタイルは今回も踏襲され、ティザーポスターは「関西の皆様 飛び火してすんまへん」と関西の漫才形式にしつつも、「埼玉の皆様 続編でもディスってゴメンなさい」とやはり埼玉方面にもしっかりと謝罪。原作者の魔夜峰央はまたしても「改めて言うが、正気かおまえら」とコメントをせざるを得なかった(?)のです。
さらに、出演俳優の二階堂ふみと加藤諒、武内英樹監督が、埼玉県知事と滋賀県知事の両者と都内で面会し、「続編を作ってしまって申し訳ありませんでした」と直々に謝罪するというプロモーションも行われました。滋賀県知事が「なんで飛び火するんですか!」と声を上げた場面もあったそうですが、武内監督は「愛あるディスりをしていますので、滋賀県、埼玉県の皆さま、ぜひ寛大な心で映画を鑑賞してください」と答えてもいるのでご安心を(?)。