サイバー空間で活動する組織も参戦
今回のイスラエルとハマスの紛争では、サイバー空間でAnonGhostのような「ハクティビスト」組織が数多く参戦している。ハクティビストとは、サイバー攻撃を実施する「ハッカー(サイバー攻撃者)」と、抗議活動などを行う「アクティビスト(活動家)」という言葉を足した造語である。つまり、世界の出来事に抗議活動を行うサイバー攻撃者のことを指す。
ハクティビスト集団の主な手口
DDoS攻撃とは、標的のWebサイトやサーバに大量のデータを送ることで負荷を与え、サイトなどの機能を止めてしまうものだ。Webサイトの改ざんは、公開されているサイトを書き換えてしまう攻撃をいう。
基本的にはWebサイトで直接ビジネスをしているようなオンラインショップなどは直接損失が出るが、それ以外では嫌がらせの域を出ない。ただそれでも、抗議のメッセージを示すことができる。
今回、AnonGhostのようにイスラエルを敵視して攻撃を行っている(または反イスラエルであることを表明している)組織は、11月はじめの段階で、実に118グループもある。逆に、親イスラエルとしてハクティビスト活動をしているのは、19グループだ。
イスラエルを狙った攻撃では、イスラエルの政府機関や民間企業が次々と攻撃に見舞われた。「Cyber Army of Palestine」と名乗る組織は、医療系のWebサイトやオンラインショッピングサイトを改ざんした。