東山さん、井ノ原さんの場合
今回のジャニーズ事務所でも同じような組織力学が働いた可能性は高い。
東山さんも井ノ原さんも人前に立つ仕事なので、その辺の社長よりもハートは強い。しかし、そこで浴びていたのは黄色い声援だ。何時間も、何人からも「自白」を求められ、怒声を浴びせられる経験はない。2人を支える事務所スタッフは、「取り調べ」が最小限にできないか腐心したはずだ。
そこで、社内の誰かが「良かれ」と思って、コンサルティング会社に裏で手を回して、「自白強要型記者」をNG扱いにしたのではないか。
今回の大きな問題は
いずれにせよ、今回の会見は「運営」に大きな問題がある。このような会見は荒れることは間違いないので、メディアに事前に質問を出させた方がいい。多かった質問の回答は資料で配布、「ここにはない質問をお願いします」とアナウンスをすれば、同じようなやりとりをしないでも済むので時間短縮になる。
また、参加者がここまで多い場合、マスコミ媒体とフリーランスなど分けて2部構成にするというやり方もあった。
また近いうちに謝罪会見を開くことになるだろうが、その時はこの手の会見の運営に慣れた「危機管理のプロ」のサポートを受けた方が賢明だろう。
この記事の筆者:窪田 順生
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経てノンフィクションライター。また、報道対策アドバイザーとしても、これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行っている。
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経てノンフィクションライター。また、報道対策アドバイザーとしても、これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行っている。