批評サービス「Rotten Tomatoes」で批評家支持率85%、オーディエンススコアは95%までに達しており、熱心なファンからも続々と称賛の声が寄せられています。さらに、わずか4日間で視聴回数は1850万回を達成し、2週連続で週間グローバルトップ10の1位を獲得したのです。
実写ドラマ版『ONE PIECE』、シーズン2の制作が決定!
そして、原作者でありエグゼクティブ・プロデューサーを務める尾田栄一郎がシーズン2の制作決定を発表。「優秀な“船医”が必要になってくる気がします。ご期待ください!」と告げてからトニートニー・チョッパーを描く動画も公開されました。そのシーズン2の配信日は現時点では発表されておらず、「脚本が出来上がるまで、まだまだ時間がかかりますので、気長にお待ちください」とのことです。
原作の再構築により新しい物語の感動を作り出した
これまでの「漫画の実写化」は原作ファンからの厳しい声が寄せられることも少なくはなかったのですが、打って変わってなぜ今回の『ONE PIECE』はここまでの高評価となったのでしょうか。莫大(ばくだい)な制作費、セットや美術の作り込み、キャスト陣の好演、アクションのクオリティなどももちろん大きいのですが、個人的に最も感動したのは「原作の再構築」でした。
この実写ドラマは原作をそのまま忠実に再現するのではなく、原作の要素をドラマ向けに組み直したり、はたまた新たな描写を加えることで、すでに原作を知っている人が見ても新しい物語への感動を作り出すことに成功しているのです。
それでいて、過不足なくキャラクターの背景を描き切っており、次の話が気になってしょうがなくなる「ヒキ」も見事で、シーズン1の全8話がキリの良いところでまとまっています。『ONE PIECE』をまったく知らない人も問題なく楽しめるでしょう。 原作からの改変そのものが熱心なファンからは嫌われやすい傾向にあるのですが、今回はおおむね受け入れられているというのも驚異的です。キャラクターの特徴やエピソードそれぞれの重要性を作り手が深く理解していること、原作では見られなかった「IF(もしも)」なキャラクターの関係性や活躍に感動した人が多かったことも、その大きな理由だと考えられます。
そこで、ここでは筆者が独断と偏見で選ぶ、原作からの改変ポイントのベスト5を記していきましょう。以下からはネタバレに触れているので、実写ドラマ版『ONE PIECE』シーズン1全8話を見てから読むことをおすすめします。
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