韓国エンタメ初心者もハマる一方で……案外冷静なK-POPファンも!? 私たちが「NewJeans」に“ザワつく”理由

2023年も勢い止まらぬ「NewJeans」。今までK-POPに親しんでこなかった人でもハマる人が増えている中、古くからのファンでNewJeansにどハマりしてる人は意外に少ない? との声も……。どうして私たちはNewJeansにザワつくのか、その理由について考えます。※サムネイル画像:Mydaily/アフロ

老若男女問わずハマれる“フック”がある


ゆりこ:例えば『Super Shy』や『ZERO』は1990年代に流行したドラムンベースの要素が入っています。2022年にリリースされたNia Archivesの『So Tell Me…』にも取り入れられていて、ブーム再燃か? というタイミングで。
 


J-POPでヒットしたものを挙げると「H Jungle with t」、小室哲哉さんプロデュースでダウンタウンの浜田雅功さんが歌っていた『WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント〜』という曲があるんですが……と言っても矢野さんは記憶がないかも(苦笑)。

矢野:僕の生まれる前の曲なのでリアルタイムでは存じ上げませんが……。そういえば、NewJeansのデビュー曲『Attention』『Hype Boy』もちょっと昔のアメリカのR&B、みたいな印象を受けました。

ゆりこ:1990年代半ばに流行していたTLCやSWVとかね。例えば今イギリスで人気のFLOというR&Bユニットがいてサマソニのステージも最高にかっこよかったのですが、彼女たちは“忠実に”「あの頃のR&B」を再現できているすごさがあったんです。一方でNewJeansはその逆、要素として生かしつつ2023年の新しい「ニュジ色」に染め直している。「温故知新」という言葉がしっくりきます。

矢野:若年層と大人がそれぞれ別の角度からハマれる“フック”がNewJeansにはあるっていうことですね。それも複数。

ゆりこ:K-POPを昔から聞いている人、聞いてこなかった人。若い人、歳を重ねた人。それぞれの立場でそれぞれの楽しみ方ができるのがNewJeansの音楽、クリエイティブの魅力なのだと思います。ついつい「私の(僕の)思うNewJeans」を語りたくなってしまうと言いますか。だから良くも悪くもザワつく。

矢野:たとえファンではなくても何か言いたくなってしまう、気になってしまう存在であることは間違いなさそうです。

ゆりこ:今後もNewJeansは老若男女、K-POP業界の内外をザワつかせてくれるでしょう。いろんな議論、評論、考察が飛び交うのもまた、スターの証です。
 

【ゆるっとトークをお届けしたのは……】
K-POPゆりこ:韓国芸能&カルチャーについて書いたり喋ったりする「韓国エンタメウォッチャー」。2000年代からK-POPを愛聴するM世代。編集者として働いた後、ソウル生活を経験。

編集担当・矢野:All Aboutでエンタメやメンズファッション記事を担当するZ世代の若手編集者。物心ついた頃からK-POPリスナーなONCE(TWICEファン)。

Lineで送る Facebookでシェア
はてなブックマークに追加

編集部が選ぶおすすめ記事

注目の連載

  • 「港区女子」というビジネスキャリア

    港区女子は、なぜここまで嫌われる? 自活する女性から「おごられ」「パパ活」の代名詞になった変遷

  • ヒナタカの雑食系映画論

    草なぎ剛主演映画『碁盤斬り』が最高傑作になった7つの理由。『孤狼の血』白石和彌監督との好相性

  • 世界を知れば日本が見える

    もはや「素晴らしいニッポン」は建前か。インバウンド急拡大の今、外国人に聞いた「日本の嫌いなところ」

  • 海外から眺めてみたら! 不思議大国ジャパン

    外国人観光客向け「二重価格」は海外にも存在するが……在欧日本人が経験した「三重価格」の塩対応