M世代の韓国エンタメウォッチャー・K-POPゆりこと、K-POPファンのZ世代編集者が韓国のアイドル事情や気になったニュースについてゆるっと本音で語る【K-POPゆりこの沼る韓国エンタメトーク】。韓国エンタメ初心者からベテランまで、これを読めば韓国エンタメに“沼る”こと間違いなし!
#23のテーマは「K-POPの推し活とお金」について。今回は具体的な「推し活費用の作り方」や、無理なく応援し続けられる「お金の考え方」にフォーカスします。
【前回の記事「K-POPファンの平均“推し活費用”はいくら?」(#22)はこちら】
納豆ご飯と野菜炒めではダメだった……
編集担当・矢野(以下、矢野):最近「推し疲れ」というワードをよく耳にするようになりました。原因はSNSだとか、ファン仲間との人間関係だとか、いろいろ言われていますが「経済事情」も大きいと思うのです。
K-POPゆりこ(以下、ゆりこ):推し活は本気で誰かを追いかける気力、体力、財力、全部使いますからね。比率やボリュームに個人差はあるとしても。加えて他者との比較、つまりファン仲間の存在や視線と「お金事情」は超密接に関係している。その2つをいかにうまく切り離せるかが、心とお財布の余裕につながるんじゃないかなぁ。そして自分の「限界」と「快適なあんばい」を知る。言うは易しですが……。
矢野:ちなみにゆりこさんは「推し疲れ」を感じたことはありますか?
ゆりこ:一時的にはあったかもしれません。でもそうなる前に推しグループの解散や入隊で「強制停止」になることも多かった(苦笑)。あと何だかんだ20年近くK-POPを好きでいられたのは、ある時期に“マイルール”を決めたからだと思います。
矢野:「推し疲れ防止策」の一案ですね。いろんな意味で「暴走」をコントロールするため、自分と推しをイヤにならないための。
ゆりこ:そうです。“マイルール”が生まれたきっかけは、推し活費用を捻出するために食費を削って体調不良になったこと(苦笑)。独身時代、推しグループの全国ツアーやソウルコン(ソウル公演)がある時期は、納豆ご飯と野菜炒め(ほぼもやし)みたいな素食でしのいでいたんです。しかし栄養が偏っていたせいか、風邪をひいたり貧血気味になってフラついたりで……これではダメだと。
矢野:だいぶストイックな食事ですね(苦笑)。
ゆりこ:極端かつ、手抜きしすぎちゃった。きちんと自炊すれば体調も整いやすいので、方向性としては間違っていなかったはず。友人の妹で20代のMOA(TOMORROW X TOGETHERのファン)がいるのですが、彼女も日々の生活は自炊して、無駄なお金を使わないそうです。気の乗らない誘いや飲み会は断るとか。その分、ツアーは複数公演回るし、グッズも買うし、ソウル公演まで足を運んでいます。彼女なりの“マイルール”を軸に、お金の使い所にメリハリをつけて上手に推し活をしている例ですね。
矢野:ゆりこさんの「マイルール」は何ですか? 具体的に。
ゆりこ:「グッズ、CDはクローゼットに収納できる分だけ買う」「絶対に行きたい公演は何としても行く、それ以外は諦める自分を許す」「金銭感覚が違うファン仲間とは無理に合わせない・比べない」です。そう決めてから過度な節約も必要がなくなり、自分が行かなかった遠方の公演に関するSNS投稿を見たり、友人のお土産話を聞いたりしても凹まなくなりました。矢野さんもファッションオタクですが、そういう“マイルール”はありませんか?
矢野:僕の“マイルール”は「衝動買いを防ぐために事前に下調べしてからお店に行く」「自分が持っている服とコーディネートは組みやすいか考える」です。ただ、時には“宵越しの銭は持たない”とか“一期一会”とか都合のいい理由を付けて、一目惚れした服を買っちゃうこともありますが(笑)。なるべく無駄な出費を減らすことを心がけています。
ゆりこ:なるほど。あと、我が家は生活費をほぼ全て航空会社系のクレジットカードで引き落とすようにしています。「陸マイラー」でも日韓便までは案外すぐ貯まりますよ。あとJALとANAは日頃の歩数や移動した距離の分だけ、マイルをくれるアプリを出しています。
矢野:自炊とマイルって、なかなか地道な方法。結局のところ「塵も積もれば山となる」ということで日々の積み重ねが大事なのだと思うのですが、他にもありませんか?