世界を知れば日本が見える 第26回

「Twitter殺し」の声も……メタ社はなぜ新SNS「Threads」を急いでリリースしたのか

メタ社が新しいSNS「Threads(スレッズ)」を正式リリースした。ツイッター社のイーロン・マスク氏もローンチ前から反応していたが、アメリカではどのように報道されているのだろうか。このタイミングで急いでリリースした理由とは。

「Threads」に対するマスク氏の反応

このプロジェクトは「Project 92」というコードネームで呼ばれていて、3月に開発されていることが公に発表された。また今回のローンチの少し前からアプリの正式名称が「Threads」になるという情報が漏れ伝わっていた。Instagramのアカウントをそのまま使えることまで明らかになっていた。
 

そして7月に正式に公開されると判明すると、マスク氏が反応する。マスク氏は自身のTwitterで、最近、柔術にハマっているメタ社のマーク・ザッカーバーグ氏に「けんか」をふっかけた。「彼がその気なら、ケージの中で戦ってやろうじゃないか」とマスク氏がツイート。

 

ザッカーバーグ氏もSNSで反応

すると、ザッカーバーグ氏はInstagramで「場所を教えろ」と返答。マスク氏は「ラスベガスだ」「俺には、倒れた対戦相手の上に横になって何もしない『セイウチ』という技がある」と、冗談を交えて答えたのである。

総合格闘技UFCの関係者も乗り気になるなど、SNSでは大きな話題になった。2023年のフォーブス長者番付で世界2位の富豪であるマスク氏と、同16位のザッカーバーグ氏の戦いが面白くならないはずがない。そして、そんな話題の中でThreadsが公開された。マスク氏も、Threadsのローンチの話題作りに一役買ったことになる。
 

>次ページ:アメリカで「Threads」はどう報道されている?

 

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