スペーシア Xの車窓から
コックピットラウンジやコックピットスイートなどの見学をしているうちに、列車は利根川を渡り、少しだけ群馬県をかすめて栃木県に入る。JR両毛線との乗換駅・栃木駅を過ぎ、新栃木で宇都宮線が分岐する。次第に広々とした田園地帯から山並みが迫る風景へと変化していく。この時期は緑豊かな情景が展開し、移り行く車窓は実に魅力的である。新鹿沼に停車し、下小代駅を通過するあたりからは右手に日光杉並木が見えてくる。明神駅の先では、東武鉄道で唯一の山岳トンネル(十石坂トンネル)をくぐり抜ける。もっとも、全長40メートルの短いものなので実にあっけない。
下今市駅にはSLの姿が
まもなく、右手にれんが造り風の機関庫が見えてくると下今市駅だ。庫の中にはSLの姿が見え、その前にある転車台にはディーゼル機関車が載っていた。
下今市駅を出ると、鬼怒川線と分かれ、左側に見える日光杉並木と並走するように進む。JR日光駅の風格ある駅舎が見えてくると、JR日光線を跨ぎ、東武日光駅のホームに静かに滑り込んでいく。 2時間弱の旅はあっけなくも充実した楽しいものだった。6種類あるシートはいずれも魅力的で、往復で変えるもよし、2回目は別のシートでの往復も視野に入る。何度も乗りたくなる魅力的な特急列車が登場した。正式デビューが待ち遠しい。スペーシア X特設サイト
取材協力=東武鉄道
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