また病院がサイバー攻撃に見舞われた。
10月31日、大阪市住吉区の大阪急性期・総合医療センターが、ロシアからと見られるランサムウェア攻撃を受けたことが大きく報じられた。
誰しも被害に遭う可能性がある「ランサムウェア攻撃」とは
ランサムウェア攻撃は、ランサムウェアという不正なプログラムをコンピュータに感染させて勝手に暗号化し、使えなくしてしまう。その上で、攻撃者は「コンピュータの暗号を解除して元通りにしてほしかったら身代金を払え」と脅迫する。
民間企業から、政府機関、医療機関までパソコンやサーバなどを使っていれば、誰しも被害に遭う可能性があるサイバー攻撃だ。
そんな危険なランサムウェア攻撃が、大阪府内に3カ所しかない「高度救命救急センター」の1つで、災害拠点病院でもある病床数865床の大規模な病院を襲ったのである。
病院へのサイバー攻撃は、人命にもかかわる恐れがあるのは言うまでもない。そこで、ランサムウェア攻撃を受けたこの病院がこれからどのような状況になっていくのか、考察してみたい。
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