Androidスマホと比べると?
確かに、Androidスマホと比べると、iPhone(iPhoneはアップル製の基本OSであるiOSを使う)の安全性は高いと言える。その理由は、アップルがシステムのソースコードを公開しておらず、iPhoneユーザーはスマホのシステムを勝手にいじることはできない。これは、ハッカーらにとっても攻撃しにくい環境であることを意味する。またアップルの規制を通ったアプリ以外は「App Store」でダウンロードすることができない。実は、スマホでは怪しいアプリから情報漏えいや乗っ取りをされるケースがあるので、そういうアプリはアップルから弾かれてしまうのである。
こうしたアップルの方針と真逆にあるのがAndroidである。例えば、Androidで利用できるアプリは誰も規制していないし、いろいろなデバイスでも利用できる。アプリもあちこちからダウンロードしてインストールできる。利点の1つでもあるカスタマイズのしやすさも、逆にサイバー攻撃やハッカーの侵入を許す原因の1つにもなっている。
加えて、Androidはさまざまなメーカーのデバイスで使われ、世界的にも利用者が圧倒的に多い。サイバー犯罪者なども、そちらを狙った方が効率的に攻撃もしやすい。2022年8月の段階では、世界のスマホユーザーの約71%はAndroidを使っている。iOSは約27%に過ぎない(※)。
※参考:Mobile Operating System Market Share Worldwide
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