マクドナルドがV字回復できたワケ。スシローは……
その1つの要因として知られるのは、「賃上げ」だ。業績が低迷する中で、従業員の給料アップに踏み切ったのである。
では、それを踏まえてスシローを見てみよう。回転寿司チェーンの中でも「飛ぶ鳥を落とす勢い」というイメージが強いだろうが、実は今、彼らなりに「苦しい戦い」を強いられている。
2022年9月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比34%減の87億円になる見通しだとして、2021年11月に発表した従来予想の120億円から大幅に下方修正しているのだ。
これは、夜間を中心に客足の戻りが鈍く、前期よりも水産物の仕入れコストが上がっているからだという。
そんな逆風の中でもスシローは「低価格路線」を続けている。世界的な物価高騰や水産物不足にもかかわらず2022年10月までは「100円」という低価格をキープ。問題になった「おとり広告」でも、一般の寿司店が価格高騰などで品切れを発表している「うに」を110円(税込)で販売するなど「安売り」を続けている。
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