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「本質」を見極めるための観察ポイント
では、体力を温存しつつ学校のリアルな姿を見極めるには、どのように回るのが効率的でしょうか。高学年の子どもであれば、親の体力温存テクニックとして「子どもたちだけで並ばせる」のも手です。開成の文化祭でも小学生3人ほどのグループで列に並び、待つ間はお喋りをしている光景がありました。困ったことがあれば、その学校の生徒や先生に声をかけるよう伝えておけば十分ですし、迷子になっても生徒たちがママのもとに届けてくれます。
一方で、ママ自身も学校の様子をしっかり観察したい場合は、理科室で行われている実験体験などに参加してみるとよいでしょう。設備の充実度だけでなく、指導してくれる生徒たちの様子もよく分かります。
ここで注意したいのは、設備の立派さだけで判断しないことです。塾の関係者がよく「設備ばかりが立派で中身が釣り合っていない学校も多い」と言いますが、まさにその通りです。
理系教育をPRするある学校は、映画に出てくるような雰囲気のある「ラボ」を設置し、インスタ映えする爬虫(はちゅう)類を飼育させていました。しかし、単に餌をあげて成長させるだけなら、そこにどんな教育的意味があるのか疑問が残ります。
反対に、理科室は昔ながらの設備で最新機器はなくとも、基本的な器具がきちんとそろい、実験の基礎をしっかり身に付けさせる学校もあります。表面的な見栄えではなく、実際に「質の高い教育」をしているかを確かめる必要があります。
「見るポイント」を1〜2個に絞って戦略的に回る
文化祭に行く際は、あらかじめ「今回は何を確認したいのか」を1つか2つに絞っておくことをお勧めします。全ての展示や催しを見ようとすると親子とも疲れ切ってしまい、それこそ見るべき「本質」を見落としかねません。行列に並んででも見たい本命の展示を厳選し、あとは空いているコーナーをゆったり見て回る。そこで生徒たちに軽く質問をしたり説明を聞いたりする方が、学校の空気感がずっと伝わってきます。全部を見ようとせず、興味があるところだけを優先して見た方がいいでしょう。
在校生たちの「リアルな姿」と直接触れ合える文化祭。ぜひ事前にしっかり戦略を練って、無理のないスケジュールで臨んでみてください。
今回は文化祭の参戦のコツや着目点についてお伝えしました。次回は、実際に文化祭に参戦したママたちのリアルな体験記をご紹介します。
この記事の執筆者:
杉浦 由美子
ノンフィクションライター
キャリア20年の記者。『女子校力』(PHP新書)、『中学受験 やってはいけない塾選び』(青春出版社)など単著は14冊。『ダイヤモンド教育ラボ』、『ハナソネ』(毎日新聞社)『マネーポストWEB』(小学館)などで取材記事を寄稿している。趣味は取材。
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