2026年W杯の前に知るべき、皇室外交の凄み。102年ぶりの露訪問、久子さまが「青い服」に込めた真意

サッカーW杯の熱狂が近づき、再び世界がサッカーに沸こうとしている今、改めて振り返りたい「伝説の皇室外交」。高円宮久子さまによる102年ぶりとなる皇族のロシア訪問から、世界を魅了する「日本の人間力」の正体をひも解きます。(画像出典:AP/アフロ)

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存在感大きい久子妃

公務やそうでないときも含め、高円宮久子妃の高いパフォーマンスは宮内庁の関係者の間ではよく知られている。

帰国子女で、自分の感じたこと、印象深かったことなどをきちんと伝える姿勢とユーモアのセンス。上品なクイーンズイングリッシュと、英語のアクセントがややあるものの聞き取りやすいフランス語……。

皇室の発信力、つまり皇族たちが何を考え、社会や国や世界がどうあってほしいと願っているかを、久子妃は説得力をもって伝えているように思われる。皇室とて明瞭なメッセージが求められる時代にあって、これは大事なことだ。

女性皇族が担う役割とは

久子妃は20を超える団体の名誉総裁を務めており、皇族の中で一番多い。スポーツ、文化、環境保護、国際交流など故高円宮の遺志を継いだものと、その後に依頼されて引き受けたものがある。

ラインナップを見ると、日本サッカー協会、日本ホッケー協会、国際弓道連盟、日本水難救済会、高円宮記念日韓交流基金、日本AED財団、日本心臓財団、世界120の国・地域の環境NGOのネットワークであるバードライフ・インターナショナルなど多様だ(※書籍発売時点)。それでも「久子さまに名誉総裁を」という要望は多い。

国連教育科学文化機関(UNESCO(ユネスコ))元事務局長の松浦晃一郎氏は幾つかの団体の役員を兼ね、皇族を迎える機会が多いが、久子妃について「海外育ちで国際感覚をお持ちなのに加え、結婚後も高円宮妃として頻繁に外国を訪問されて、蓄積されたものがとても豊かです。記念の行事などの機会に来ていただくと、場の雰囲気に重みと華やぎが出ます」と語る。

皇室はなぜ世界で尊敬されるのか (新潮新書)
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この書籍の執筆者:西川 恵 プロフィール
1947(昭和22)年長崎県生まれ。71年毎日新聞社入社。テヘラン、パリ、ローマの各支局、外信部長、専門編集委員を経て、2014年から客員編集委員。仏国家功労勲章シュヴァリエ受章。『エリゼ宮の食卓』(新潮社)でサントリー学芸賞。『ワインと外交』(同)、『知られざる皇室外交』(KADOKAWA)など著書多数。

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